特集
お手紙カフェ 02 「藤源治ラボ」

ゆったりと心地の良い時間が流れていて、お茶をいただきながら手紙をしたためるのにぴったりな空間を提供してくれる「お手紙カフェ」。
今回は、古都・鎌倉にある、週末限定オープンの贅沢なカフェに伺いました。山ノ内の昔の地名である「藤源治」と、このカフェでイベントなどいろいろなことをやってみたい!という気持ちを込めた「ラボ」(研究室の意)を組み合わせた「お手紙カフェ in 藤源治Labo(ラボ)」には、古民家ならではの安心感や気軽さだけでなく、「手紙を書く」ことの本当の大切さや、人の心の豊かさについて考えさせられるような、とても深みのあるあたたかい空気が流れています。
北鎌倉の古民家カフェ




北鎌倉駅から徒歩数分、緑豊かな住宅街の中にある「お手紙カフェ in 藤源治Labo(ラボ)」。古民家の1階を改装したこのお店は、手紙を書きたいという気持ちを思い起こさせてくれるような工夫が詰まった、懐かしい雰囲気のカフェ兼ギャラリーです。
「お客様が手ぶらで来ても気軽に手紙が書けるよう、便箋や封筒などを置いています。自由に書いてどうぞ!」と話してくれたのは、このカフェを経営する中村さん。新聞や包装紙など、捨ててしまいがちなものを無料で提供しているほか、オリジナルのハガキや封筒などの販売も行なっています。
「おすすめの席は、窓際のおひとり様席です。特に和室の正面の席は、庭からの光が差し込んで、とても気持ち良いんです。手紙をじっくりと書きたい方はそちらに座ることが多いですよ」。
四季折々の花が楽しめる庭を眺めながら、縁側に座布団を敷いてお茶を飲むお客さまもいるのだとか。古民家ならではの、自由で懐かしい雰囲気がお店中に漂っています。
気持ちを整理するための「手紙」

「手紙を書く時間をあえて作るのは、実は難しいもの。でも、手紙は、相手のことを思って書くように見えて、実は自分の気持ちを整理できるという良さもあるんです。それってとても贅沢な時間だと思いませんか?そんな良い時間を大切にできるカフェにしたいという気持ちを込めて、“お手紙カフェ”と名付けました」。普段から、急ぎの用事でなければメールではなく手紙で返事をするという中村さんだからこそわかる、手紙の別の魅力なのでしょうか。
「普段から、人はたくさんの雑音を当たり前のように受けてしまっています。このお店の外は車もほとんど通らず、BGMもかけていないので、風の音や鳥の声など、自然の音を感じられます。手紙を書くのにはもってこいの環境です。ここで手紙を書きながら、自分の気持ちを整理できる空間であってほしいと思います」。
自然を感じながら手紙を書く


中村さんにお話をうかがっている間、猫が足元をのそのそと歩いて行ったり、お客さまが連れてきた犬が庭でぐうたらと寝ていたり、本当にほのぼのとした、誰か知り合いのお宅に遊びに来ているような気持ちになりました。「それがこの家の持つマジックなんです」と笑う中村さんに、このお店のおすすめの季節を伺いました。
「夏は窓を全開にしているんですよ。冷房はないのですが、店中に心地よい風が流れるんです。実は雨の日もすごく良くて、手紙を書くには絶好。夕暮れ時や、雪の日もステキです。このお店はオーナーが照明にとても凝っているので、その照明が映える時間帯は特におすすめですね」。
手紙を書くことは心を鍛えること

「最近は健康ブームなので、運動をする人も増えていますが、手紙を書くことは心を鍛えること。気持ちを整理して、柔軟な心を持てるようになります。このお店に来て、手紙を書く時間っていいなーと思ったら、またここに来て欲しいというよりも、ご自宅でもそんな時間を持てるようにして欲しい。本当は自分の部屋でも、そんな良い空間が作れるはずなんです。そう思っていただけるような雰囲気のお店にしていきたいと思っています」。
中村さん、ありがとうございました!
「藤源治Labo」に流れる空気は、本当に懐かしくて、あたたかくて、まるで親戚の家に遊びに来たような安心感であふれていました。窓際の席に座り、庭を眺めながらほっと心を落ち着かせたら、中村さんの集めたハンコや包装紙を使って、誰かにお手紙を書いてみませんか。気持ちが整理され、柔軟な心で日常のさまざまなことを受け入れられる、とても贅沢な時間を過ごせるはずですよ。
店舗情報
お手紙カフェ in 藤源治Labo
住所:〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内870-8
TEL:050-3027-0387
URL:http://www.tohgenji.com/
営業日・営業時間:金・土・日 12:00~18:00
※本ページの内容は、取材当時のものです。
※2011年12月に閉店しました。