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開発者インタビュー 第2回 どなたでもバランスの良い文字が書ける「きれいな手紙が書ける便箋」。デザインフィル プロデューサー 鈴木繁幸、デザイナー 横山まどか

「ミドリ」の人気製品を企画し、製品化するまでの秘話や苦労など、アイデアがカタチとなってお客様のお手元に届くまでのストーリーをインタビュー形式でお届けします。

プロダクトブランド「ミドリ」の定番製品として人気を誇る、文字を美しく書ける下敷きが付いた便箋『きれいな手紙が書ける便箋』の製品開発を担当した鈴木繁幸プロデューサーデザイナーの横山まどかさんに開発ストーリーについて語ってもらいました。

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監修者 竹内みや子さんとの出会い

横山:
2007年の春に岡山県瀬戸内市から製品の提案書と一通の手紙が届きました。それが竹内みや子さんとの出会いです。その時にいただいたサンプルの文字があまりにも美しかったことに衝撃を受けたことは今でも鮮明に覚えています。素敵な文字に惹かれてすぐに私も手紙でお返事を出し、竹内さんとの手紙のやりとりが始まりました。「デジタル化が進み、手紙離れの時代だからこそ手紙をもっと普及させたい。一人でも多くの方に手紙を書いてほしい」という共通の想いで意気投合しました。
竹内さんのお住まいが岡山なのでなかなかお会いすることができないので、手紙やFAXで連絡を取り合っていました。当時からメールはあまり使用せず、手紙が中心でしたね。「竹内さんはおしゃべりが上手で、こちらの心を汲むのが得意な方だな」と、お会いしたことがないのに、そんな人柄を想像していました。「字は体を表す」と言うように、実際にお会いした時も字から受けた印象そのものの素敵な女性でした。

・監修 竹内みや子氏 プロフィール>>

製品企画の際に竹内氏からいただいた提案書

「秘密の下敷き」のアイデアはどこから?

横山:
その当時、罫線が引いてある便箋に下敷きを付録として付けたことに関しては、ミドリが先駆者でした。
竹内さんから「中心線を意識して書くときれいに見える」というヒントを得て、便箋の下に敷くだけで罫線に文字の中心を揃えられる「秘密の下敷き」を考えました。
また、文章の約7割を占める平仮名をまっすぐに書くことは、全体のバランスを良く整えるポイントになります。そのコツを掴んでいただくために、「秘密の下敷き」の裏面には竹内さんが書いた平仮名文字をなぞって練習できる「文字のお手本」を付けています。本当に上手に書けるようになるので、ぜひ練習していただきたいですね。

<秘密の下敷き>
便箋の下に敷いて中心線を意識して書くことで文字の中心を揃えられます。
<文字のお手本>
文字をなぞることで平仮名をバランス良く書くコツを掴む練習ができます。

ミドリファンと一緒に作った製品

横山:
約30種類の紙を実際に試し書きしながら、竹内さんと一緒に選びました。特に罫線幅にはこだわりました。お客様からいただいたミドリ製品へのご意見の手紙約100通の文字の大きさ、天地の開き幅などを全て計測しました。そして事実に基づいて罫線幅を導き出したのが『きれいな手紙がかける便箋』細罫です。まさにミドリファンの方と一緒に作った製品ですね。

お客様からいただいた手紙

製品名「きれいな手紙が書ける便箋」のヒミツ

鈴木:
『きれいな手紙がかける便箋』という製品名は、ストレートにどのような製品かが伝わるようなネーミングを、試行錯誤しながらチームで話合い選びましたね。分かりやすく、すっとはいってくる製品名も、多くのお客様にご支持いただいている要因の一つかもしれません。

横山:
私が竹内さんの文字に強く惹かれたように、竹内さんの文字は人を引き付ける魅力があるので、表紙のタイトルを直筆で書いていただきました。楷書か行書か、太さなどもさまざまなパターンを出していただきましたね。
また、「秘密の下敷き」というネーミングは、“バランスが良い文字を書くために台紙を使っていることは送るお相手には秘密”という遊び心から名付けました。

色々な製品名が候補にあがりました

どなたでも自分の文字をきれいに書ける

横山:
お手本の文字をなぞって書いていくわけではなく、ご自分の文字の中心線を意識しながら書くだけなので、その人それぞれの個性ある文字はそのままにバランス良く書けることですね。きれいな手紙は受け取り手に知的なイメージを与えますし、第一印象は大切です。

デザイナー 横山まどか

ヒットの予感

鈴木:
2008年の発売から間もなくして、当時の営業部長から嬉しい報告をいただいたのを今でも覚えています。悪筆で悩んでいた知り合いの方にこの製品を贈ったら『「本当に綺麗に書けた!」と感謝の言葉をいただいた』と。それを聞いたときにこれはヒットするかも!と思いました。

プロデューサー 鈴木繁幸

ユーザーへのメッセージ

鈴木:
この製品を使ってきれいに手紙を書けたことで、手紙を書くことが楽しい!と思っていただけたら嬉しいです。

横山:
日本の方にはもちろん、外国の方にもぜひ平仮名を練習してきれいな字で手紙を書いて欲しいですね。そして縦書きの文化を広げていきたいです。
いつか各国の言葉に対応した『きれいな手紙がかける便箋』海外版を出せたら面白いなと思います。

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監修者 プロフィール

竹内みや子
岡山県瀬戸内市内在住 元瀬戸内海放送アナウンサー
放送局を退職後「もちかた文字教室」主宰。著作では「文字はダンス!」「字は1日でうまくなる!」など。