2019年2月18日

地図を描く

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昔、仙台で営業の仕事をしていた頃、
地図を描くのがとても上手な上司がいた。

例えば、「秋田の〇×書店さんの場所って
分かります?」と聞くと、手元のコピー用紙を
ひっくり返し、やおらまっすぐ線を引き、
「高速を降りて、国道13号線を市内に向かって
走って県庁を超えたこの辺りにセブンイレブンが
あるから、それを右に曲がって、しばらく細い道を
走ると、左側に古い酒屋さんがあるんだよ。
それを過ぎて2つ目の信号を左折すると、
すぐに見えるよ」と言いながらすらすらと地図を
描いていく。
そして最後に印をつけて、その横に独特のくせの
ある字で〇×書店と書くと、さっと手渡してくれた。

実際この上司の描く地図はとても分かりやすく
だいたい迷うことなくその場所にたどり着くことが
できた。
しかも、もう4、5年も行っていないという場所でも
ささっと正確な地図を描くことができる。
これはもう才能と言ってもいいくらいなんだけど、
残念ながら地図を描くのは、英語やパソコンみたい
に分かりやすく必要とされる技術でもないし
字や絵が上手なことに比べるとそれほど目立たない。
高いレベルにあるにもかかわらずその才能は、
同僚の得意先周りくらいにしか活かされなかった。
(それすら今はグーグルマップがあるから
必要とされないのかもしれないけど...)
将棋や囲碁みたいに地図を描く競技があれば
プロとまではいかなくてもアマチュア大会で
上位を狙えたレベルだったはずだ。

ちなみに僕は地図を描くのがあまり得意ではない。
いざ描いてみようとすると、距離感が適当だし、
目印にしてもセブンイレブンだったか、ローソン
記憶があいまいで、だからコンビニとだけ書くと
その辺りにはローソンもセブンイレブンもあって、
どっちを曲がるのか分からない、なんてこともある。

地図が得意な人は、方向感覚と記憶力に優れて、
A地点からB地点まで行くのに最短距離で迷うこと
なく行ける人が多い。
そんな人と一緒に車に乗っていたりすると、
すぐに大通りをショートカットして、細い道を
クネクネと曲がり近道を探して進んでいく。
で、その後ひとりで運転している時に僕も
同じ道を走ろうとすると、たいていどこかで
曲がり角を見逃して道に迷い、近道どころか
余計に時間がかかってしまう。

だけど、たまに偶然おもしろいお店を見つける
こともあるし、迷った末に知ってる場所に出た時
には感動するし、迷うことでいいこともある。
今ではカーナビとかグーグルマップとかあるから、
道に迷うことも少なくなったけど、
方向音痴ならではの楽しみも少なくなって
それはそれでどこか寂しかったりもする。

そんなわけで、地図を描くのは得意ではないし、
道に迷いがちなタイプの人間ではあるのだけど、
地図を眺めるのは昔から好きだった。

中学校の時に使っていた世界地図帳は、
暇な時はいつも眺めていたからボロボロだったし、
いつかそのルートを旅しようと妄想しながら
マーカーで引いた線がたくさんあった。
どこかの街を訪れて、観光マップとかロードマップ
の類いが置いてあると、つい手にとってしまう。
地図を眺めながら、ここはどんな場所なんだろうと
想像したり、逆に帰ってきてその場所を思い返したり
するのも楽しい。
そういえば、中学生の頃は、架空の街を妄想して、
その街の地図を描いたりしていたけれど、
あれはとても楽しかったな。
架空の街だから、方向感覚と記憶力は必要ないし。

地図自体は好きだから、下手の横好きで地図を
作るのはけっこう好きなのだ。
トラベラーズノートの月間ダイアリーに
印刷されている地図に記載する都市を選ぶのは
とても楽しい作業だったし、
トラベラーズファクトリーの中目黒マップも
楽しく作らせてもらった。

今ではグーグルマップがあるから、紙の地図を
見なくてもその場所に辿り着くことができるけど
地図を開いて、いろいろ妄想するのはやっぱり
楽しい。
次はどんな地図を作ろうかな。


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2019年2月12日

Rock 'n' Roll High School

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リチャード・ブローティガンに倣って
ふと頭に浮かんだ空想と遊んでみる。

アメリカのモンタナ州、ロッキー山脈の麓に
ロックンロール・ハイスクールという学校が
あったらしい。

校長も教頭も教師も生徒も用務員も
みんなロックンロールが大好きで、
ロックンロールを教育の指針としている。

国語はロックの歌詞を教材として学び、
歴史はロックの歴史、地理はワールドミュージック
とともに勉強する。
科学の授業は電子楽器の仕組みを学び、
音楽の授業はもちろんみんなでロックを演奏する。

「ブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、
ジャニス・ジョプリン、ジム・モリスンは、1969年
から1971年の間にみんな同じ年齢でこの世を去って
いるが、その年齢は?」

例えば歴史のテストにはこんな問題が出る。
だけど、テストの点数が良くても悪くても、
成績は変わらない。
一方的な評価基準で人に優劣をつけることを
良しとしないことが、この学校の教育方針だから、
そもそも通信簿もない。
ロックの歴史なんて、勉強したいと思えば
勉強すればいいし、そう思わなければ勉強を
しなくてもいい。それを知り探求していくこと
もロックだし、そんなの関係ないぜと、
やりたいようにやることもまたロックなのだ。

卒業生はみんなロックミュージシャンを目指す
わけではない。
僕のようにロックが好きだけど、音痴で音感も
リズム感もないなんて人はたくさんいるし、
そんな人がプロのミュージシャンになれるほど
世界は甘くはない。
だから、ロックな作家やロックな映画監督、
ロックな画家にロックな漫画家を目指す人もいる。
さらにロックなデザイナーに、ロックな先生、
ロックなコーヒーロースター、ロックなラーメン屋、
ロックなサラリーマンに、ロックなノート屋になる
人もいる。

この学校では、ロックは音楽のジャンルやスタイル
ではなく、生きていく姿勢だと定義している。
生きていくための指針となる価値観を作ることが
教育の一番大切なことだと考え、ロックをそのため
の教材と捉えている。

ジョン・レノンが歌うように愛と平和を本気で唱え、
文化や価値観の多様性を尊重し、オリジナルに敬意を
払い、進化や美を身を削って追求し、己の信念に
忠実で、自由であることを大切にする。

そんな気高い理想を持って
ロックンロールハイスクールは運営されていたが
長くは続かなかった。

先生も生徒も、ロックな価値観を持つから
体制や権威に無意識のうちに反発したり、
メジャーよりインディーズなものに心惹かれたり、
みんなが右へ行こうすると、つい左へ向かって
しまう、あまのじゃく的な気質がある。
それに、ロックが好きになるような人たちは、
心に闇を抱え、冴えない青春を過ごしてきた人が
多いから、その分面倒なひねくれも者も多い。
学校の運営は多くのお金と人が必要なビジネスでも
あるけれど、そんな人たちばかりが集まって、
まともな運営が続けられるわけがない。

80年代を迎え、ロックが巨大ビジネスへと
取り込まれていくのとあわせて、いつしか
閉校となってしまったらしい。

僕は、墨田川高校という東京下町にある高校に
通っていたれど、心のなかではロックンロール
ハイスクールの卒業生だった。
だから自分の半分はロックで作られていると
思っているし、あまのじゃく的な気質もいまだに
消えずに残っている。
ロックから学んだことの多くは、今でも心の
根っこにあって、それは自分と世界との距離を
測るためのものさしのような存在になっている。
長く社会人をやってきたことで、別のものさしも
多少は手に入れたけれど、10代の頃に作られた
価値観は、体の中に染み込んだ気質みたいに
消え去ることなく残っている。

「学校で僕らが学ぶ最も重要なことは、
最も重要なことは学校では学べないということ」
と村上春樹氏がある本に書いていたけれど、
誰もがきっと、本当に大切なことを教えてくれる
僕にとってのロックンロールハイスクールのような
心の学校を持っているのかもしれないですね。
どんな学校なのか想像してみるものなかなか
楽しいですよ。

話は変わりますが、今週2月21日から25日まで
トラベラーズファクトリー中目黒にて、
KO'DA STYLEとshort finger による帆布バッグと
ニット帽の受注会「choice」を開催します。
トラベラーズノート用のバッグとして人気の
コラボトロールは、このイベント限定のすべての
パーツの色を自由に選べるバイキング形式で作る
ことができます。
自分もどんな色で作るか今から楽しみです。
ぜひ皆様遊びにきてください!


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2019年2月 4日

コーヒーと日本酒

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「今度のイベントは、
にほん酒やさんと一緒にやりましょう」
アアルトコーヒーの庄野さんからそんな話を
いただいた時、正直どんな感じになるのか
うまくイメージできなかった。

お酒に強くない僕は、日本酒を飲むと
たった一杯で軽くレッドゾーンを超えてしまうから
たまに飲む機会があっても、まさに舐める程度で
止めるのを常としている。
だから、その楽しみ方は分からないけど、
それでもコーヒーと日本酒を一緒に楽しむという
ことが、あまり普通ではないことは分かる。
「お客さんは来てくれるのかな」と漠然とした
不安を抱えながら、イベントの日を迎えた。

吉祥寺のにほん酒やの店主の高谷さんは
今回イベントのために、出雲の小さな酒蔵のお酒、
十旭日のお冷用とお燗用の2種類、そして、
美味しいおでんをご用意してくれた。

オープンして間も無く、最初に2階に足を運んで
くれた近所に住むお客様は、
「急用が入って、ゆっくり食べられないから
持ち帰りでお願いします」とおでんをオーダー
してくれた。
高谷さんがおでんを温めてタッパに入れる間、
「やっぱりせっかくだからお燗で一杯お願い」と
日本酒もオーダーし、ささっと飲み干してしまうと
「おいしい」とひとこと言って、歩いて帰って
いった。


「粋だなあ」日本酒を飲めない僕には、
その一連の行動がかっこよく見えて、そんな風に
お酒を飲めるのをとても羨ましく思った。

次に来てくれたお客様は、
「まずはお冷とおでんね、それにこのカレーパンも
食べたかったんだよね」
とおでんとカレーパンをつまみながらお酒を飲み、
続いてお燗でゆっくりと味わった後、
最後にトラベラーズブレンドを飲んで、とても満足
された様子で帰っていった。

その後、にほん酒やさんの常連の方に、
アアルトコーヒーのファンの方、そして、
トラベラーズノートを使ってくれている方々が
次々と足を運んでくれて、夕方までたくさんの
賑わった。

この日は、天気もよくてトラベラーズファクトリー
の2階は、窓から太陽の光が明るく差し込んできて
ぽかぽかした陽気に包まれていた。
そんな中でみんな穏やかな表情でお酒を飲んだり、
コーヒーを飲んだりする。
例えば、休日の昼下がりに、気心の知れた仲間が
誰かの家に集まって行われるパーティーのような
終始とても和やかでリラックスした、温かな
イベントになった。

庄野さんも、コーヒーを淹れる合間にお酒を
口にしているし、トラベラーズチームのお酒好き
イシイはイベント終盤に痛風だから一杯だけと
言いながらやっぱり飲んでいた。
にほん酒やの高谷さんも、お燗を作るたびに、
その味を確認するために一口飲んでいた。
でも、そのたびにほんとうに美味しそうな顔を
するから、飲みたくてつい口してしまうように
しか見えなかった。
そんなみんなの姿もまったく自然で楽しそうで、
お酒が飲めない僕はただただ羨ましく眺めていた。


コーヒーと日本酒。最初に聞いた時には、
不安もあったし、どんな感じになるのか想像も
できなかったけど、素敵な人が集まって
美味しいものがあれば、やっぱり幸せな空間が
生まれるんだなあ。

足を運んでくれた皆様、アアルトコーヒーの
庄野さん、にほん酒やの高谷さん、楽しい時間を
ありがとうございました!


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2019年1月28日

トラベラーズブレンドとマンデリン

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コーヒーの袋をハサミで切って開けると、
芳しい香りが目の前に広がった。
「うん、そうそう、この香りだ」

毎年この季節になると、
トラベラーズファクトリーでは、
いつものトラベラーズブレンドに加えて
8種類の豆をアアルトコーヒーから送ってもらい
販売している。
その中から僕はいつもマンデリンを買う。

袋の中の豆は深煎りらしく黒く艶がでている。
コーヒースプーンですくうとミルに入れて
ハンドルを回して挽いた。
フィルターに粉になったコーヒーを入れると
香りはさらに広がってくる。
フィルターの中心にお湯を少しだけ注ぐと、
粉は小さな泡を立てながら膨らんだ。
少し待って蒸らしてから、膨らんだ部分を
崩さないよう少しずつお湯を注いでいく。
庄野さんの言う、キープオンハンバーグだ。
そうやって、丁寧に淹れたコーヒーをまずは
そのまま口にいれる。
マンデリンの苦みとコクのを確かめると、
ミルクと砂糖を入れる。
すると、コーヒー本来の甘みがより際立ち、
やさしいコクが口の中に広がっていく。

「やっぱり美味しいなあ」
その味をゆっくり噛みしめるようにびちびと
味わって飲む。

庄野さんの深煎りマンデリンの味をはじめて
知ったのは、トラベラーズファクトリーで
開催したコーヒー教室だった。
コーヒーをおいしく淹れるために大事なことは
様々な種類があるコーヒー豆の中で、
自分が好きな味を見つけることだと言い、
庄野さんはこの日いくつかの豆でコーヒーを淹れ、
飲み比べる機会を作ってくれた。
その時、この深煎りのマンデリンに出合った。

すっきりした味わいのコロンビア、
くせがなくほどよい苦味のブラジル、
さりげない酸味を感じるグァテマラなど、
どれも美味しいなと思いながら味わっていた
のだけれど、マンデリンを口にした時は、
他とはまったく違って、ずっと探していた
理想の味が見つかったような気分になった。

ちょっと例えが悪いかもしれないけど、
様々なタイプの女の子が何人かいて、
みんな感じの良くて美人なんだけど、その中で
ひとりだけ美人だとかそういうことを超越して、
目と目があっただけでビビっと感じて、
一目惚れしてしまう。そんな感じだった。
うーん、やっぱり例えがよくないですね。
とにかくはじめて飲んだのに、
懐かしさに包まれて、ずっと前から好きだった
ような気分になってしまったのだ。

ご存知のように、トラベラーズファクトリーでは
トラベラーズブレンドをハウスブレンドのように
販売し、お出ししている。
このコーヒーは、庄野さんがトラベラーズノート
をイメージして焙煎してブレンドしてくれている
オリジナルのコーヒーだ。
中深煎りの豆を中心とした優しくバランスのとれた
味が特徴で、トラベラーズファクトリーには
ぴったりの最高のコーヒーだと思っている。
くせがなくほどよい苦味で砂糖やミルクなしでも
すっきり美味しいし、
酸味もなくほのかなコーヒーの甘みがあるから、
砂糖とミルクを入れてもしっとり美味しく飲める。
バランスがいいのが特徴で、僕も普段は、
よくトラベラーズブレンドを飲んでいるし、
好きな味だ。

マンデリンは、それとは違って、ちょっとした
くせのあって、きっと好きな人と苦手な人がいる、
少しパーソナルな好みにあったコーヒーなの
かもしれない。
僕は、そのまま飲むには苦味が強すぎるので
砂糖とミルクを入れて飲んでいる。

例えるなら僕にとってトラベラーズブレンドは、
毎日食べるご飯とお味噌汁みたいな存在で、
マンデリンは特別の日に行くレストランの
ディナーみたいなものかもしれない。

トラベラーズファクトリーでコーヒー月間を
迎えるこの季節にだけ、庄野さんが焙煎する
マンデリンを手に入れて飲む。
できるだけ最初に出会った時の感動を忘れたく
ないから、その味に慣れないすぎないように
年に一度だけ飲む。
そんなコーヒーがあるのもけっこう楽しい。

今週末2月2日は、庄野さんが中目黒にやってきて
くれてトラベラーズファクトリーでカフェイベントを
開催します。
今回は庄野さんのお声がけにより、
吉祥寺にある日本酒と料理のお店「にほん酒や」
の高谷さんとのコラボレーションカフェです。
にほん酒や高谷さん厳選の日本酒とおでん、
そして庄野さんによるコーヒーと14gのパンや
お菓子がいただける、オリジナリティ満載の
スペシャルなカフェです。
とっておきのコーヒーや日本酒に出会える
チャンスです。ぜひ遊びにきてください。


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2019年1月21日

名前のこと

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ちょっと前のことなんだけど、
会社に自分と同じ名字の人が入ってきた。
それほど珍しい名字ではないのだけれど
50年近く生きてきて、そういうことは初めて
だったので、自分の目の前で「イイジマさんには、
こういうことをやってもらおうと思っている」
なんてことを聞いたりするだけで、なんとなく
気恥ずかしくなったりした。
自分で口にする時には、妙に早口で言ったり、
逆にゆっくり言ったりして不自然な感じに
なってしまう。
今ではだいぶ慣れてきて、その名前を聞く時も
口にする時も平静を装えるようになったけど、
正直に言えば、心の中では違和感がなくなった
わけではない。
その人は同性だからまだいいけど、
これが若くて綺麗な女性だったりしたら、
「同じ名前に、こんなおじさんがいて
いやがったりしないかな」とか余計なことを
考えて無駄に緊張してしまうんだろうな。

自分の場合は、同じ名字の人にそれほど頻繁に
出会わないけど、「さいとう」とか「わたなべ」
みたいに、二、三十人のチームであれば必ず
二人以上はいそうな名字の人は、そんなことは
すっかり慣れていて、自然に同じ名字を呼べる
のかなあ。
逆に「五郎丸」みたいに、かなり珍しい
名字の場合は、どんな気分になるのだろう。

名前と言えば、「トラベラーズノート」は、
発売のきっかけが13年前の社内コンペだった
のだけれど、コンペに出展した時は
「トラベルジャーナルノート」という名称を
つけていた。
実際に発売することになった時に、
その名前を調べてもらったら、そのまま商品
として発売するにはちょっとした問題が
ありそうだということで、いろいろ考えて
「トラベラーズノート」に変えて発売する
ことになった。

「トラベラーズノート」は、固有名詞でなく
一般名称と思われがちなんだけど
当時はグーグルで日本語と英語で検索しても、
ノートの品名や使い方などで、その名称は
いっさい出でこなかったし、自分としては、
ノートの名前としてはなかなか個性的だと
思っていた。
それが一般名称だと思われてしまうのは、
かつてウォークマンがそうであったように
新しいカテゴリーを作った商品の宿命みたいな
ものなのかもしれないと思うようにしている。
ちなみに「トラベラーズノート」は、国内外で
登録されている、デザインフィルの登録商標です。

そんな問題があるけれど、今でもこの名前に
してよかったと思っている。
まずなにより覚えやすいし、言いやすい。
昔、年配の上司が、ディズニーランドのことを
デズニーランドと言ったり、キディランドのことを
キティランドを言ったりするのを笑っていたけれど
今では自分も同じようなことを言って、
逆に笑われてしまうことがよくある。
「きゃりーぱみゅぱみゅ」なんて当然
流れるように口にすることなんてできない。
でも「トラベラーズノート」だったら、
きっとほとんどの人がつまずかずに言うことが
できますよね?

また、簡単な英語だから、中学生以上だったら
(小学生でも?)その意味を理解できる。
さらに日本のみならず、きっとほとんどの国で
同じように理解できるし、その名前が醸し出す
イメージはきっとそう変わらないと思う。

あと、「トラベラーズ」と「ノート」を分けて
「トラベラーズ」を、名詞として使えば、
バンドの名前みたいでかっこいいし、
チームとか仲間とか、ひとつの運命共同体を
表す言葉として捉えることができる。
ロゴの下にあるコピー「For all the travelers
who have a free spirit」は、まさにそのことを
示している。

さらに「トラベラーズ」を形容詞として考えれば、
ノートの代わりにいろいろな言葉を差し替える
ことができる。
トラベラーズカフェ、トラベラーズエアライン
みたいに、トラベラーズXXXと下の言葉を考える
ことで、その世界は大きく広がったし、
その後、トラベラーズファクトリーとか
トラベラーズカンパニーみたいに新たな名前を
考える時も、必然のように決まっていった。

そんなわけで、今となってはむしろ
「トラベルジャーナルノート」が使えなくて
よかったと思っているし、もしその名称のまま
発売していたら、今とは違ったモノになっていた
ような気がする。

人の名前というのは不思議なもので、
年をとるにつれて、その人の風貌や性格に
溶け込んで、その名前がぴったりだと思うように
なってくるものだけれど、それは人に限らずモノ
も同じなんだと思う。
最近は、長いカタカナの名前が覚えられない
だけじゃなく、人の名前を言い間違えたり、
ど忘れすることも多くなってしまったけど、
やっぱり名前は大切なものだから、きちんと
しないといけないなあ。


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2019年1月15日

ノートの未来について考えよう

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いつもトラベラーズノートのレギュラーサイズを
使っていた取引先の方と話をしながら、
ふと手元を見ると、パスポートサイズに変わって
いたので、どうしてなのか聞いてみた。

「スケジュールも書かなくなったし、
ノートは打ち合わせの時にメモを取るくらいしか
使わないから、これで十分なんですよ。
スケジュールは全部マックで入力して、そうすると
iPhoneでも見れるし、ほんと便利ですよ」

ノート屋としては、複雑な気持ちになったけれど
確かにそうなんだろうなと思った。

最近すっかり新しいものに目覚めている彼は、
デビットカードがケースのポケットに入った
iPhoneを見せながら、
「もう最近は現金だってほとんど持ち歩かないから
財布もいらないですよ。もうこれだけで国内だって
海外だって十分なんです」と付け加えた。

さらに、そんなわけで財布もバッグもどんどん
売れなくなっていると、その業界の不況を嘆いた。
僕の前だからか、そうは言わなかったけど、
同じ文脈で語れば、当然ノートや手帳だって、
その未来は明るい訳ではないということになる。

思えばトラベラーズノートが発売してからの
この12年と何ヶ月で、ノートを取り巻く環境も
ずいぶん変わった。
iPhoneをはじめとするスマートフォンが登場する
ことで、SNSなどの新しい仕組みが生まれ、
コミュニケーションの形や情報の発信や共有の
仕方もずいぶん変わった。
心の中で浮かんだ、素晴らしいアイデアも
たわいもない考えもノートに記されることもなく、
そのままダイレクトに世界中に発信されるように
なった。
さらに、IotとかAIが急速に発達していくことで、
僕らの生活はこれからも変わっていくらしい。
そう遠くない未来には何かを記録したり、
発信したりするに手を動かす必要がなくなる
かもしれない。

そんななかで、僕らはトラベラーズノートという
革と紙による原始的なプロダクトを作り続けてきたし、
これからもそれを続けようとしている。
だからと言って、新しいテクノロジーを無条件で
拒否するような、偏屈な年寄りのようになりたい訳
でもないし、むしろ新しいものが好きな方だと
思っている。

それに、テクノロジーが進化すればするほど、
相対的にトラベラーズノートの存在感はより高まって
いるような気がする。

何度かここでも書いていることだけど、
トラベラーズノートは、ある特定のターゲットを
設定し、それをもとにマーケティングをして、
生まれたプロダクトではない。
何かの座標軸にポジショニングするようなことは
あえてやらなかったし、むしろそこから外れ、
自由でありたいと考えていた。
その分頼りにしていたのは、自分たちの直感で
自分たちが楽しくわくわくできるかを基準に
ものづくりを進めていった。
それは今も同じで、新しいプロダクトも売り方も
イベントも、楽しくわくわくできるかということを
何より大事にしている。
(もちろん、そのためには楽しいだけでなく
その分面倒なことや辛いこともたくさん
受け入れないといけないのだれど)

SNSなどの新しいテクノロジーとの関わり方も
そうで、それがトラベラーズノートの世界を
もっと楽しいものにしてくれそうだったら
積極的に利用してきたつもりだ。

実際にインスタグラムを使えば、
世界中のユーザーのノートを見ることができるし、
マドリードイベントの様子をリアルタイムで簡単に
世界中に発信できる。
それはトラベラーズノートにとっても、
とても喜ばしいことだと思っている。

テクノロジーの進化は、基本的に世の中が
より便利で効率的になることを目指していく。
例えば、生産性を上げていこうとすれば、
労働時間は管理され、無駄を排除しようとするし、
同じように遊びに行くにも、映画もレストランも
情報をくまなくチェックしてハズレがないようにする。
だけど、人の可能性や価値観は、そんな単純な
ものではないと思うし、失敗や無駄を楽しみ
そこから多くを学ぶことだってできる。
なにより効率化が突き詰められた社会は窮屈だし、
自由にものごとを考える想像力が失われてしまう
ような気がする。

「良い・悪い」「正・悪」「白・黒」は、
はっきり区別できるような単純なものではない。
それらは、グラデーションのようにあいまいで
ちょっと角度を変えて見れば、簡単にひっくり
返ってしまうことだってたくさんある。
そういう価値観の転換に、僕らは新しいドアが
開いたような高揚感を感じてワクワクすること
だってある。

人間がロボットでない以上、
効率化では測れない隙間は絶対必要で、
例えば、紙にペンで何かを書き留めたり、
描いたりするという、テクノロジーの進化とは
逆行する、鈍臭いようなことこそが隙間を生み出し、
想像力を育んでくれるのだと思っている。

革のカバーのノートに、お気に入りのチャームを
つけたり、シールを貼ってカスタマイズをする。
そこに心に浮かんだ言葉を紡ぎ、感動した風景を
絵に描き、その時間、その場所に居合わせた証を
残すようにチケットを貼り、スタンプを押す。
革についた傷やツヤが歴史を物語っていく。
そうするとトラベラーズノートは、その人にとって
心を躍らせてくれる掛け替えのない存在になる。

最新テクノロジーを一切使っていない、
なんでもないありきたりのモノが組み合わさる
ことで心を躍らせるマジックが生まれる。
音楽や小説、絵などと同じように、そんなものが
なくてもきっと生きていくことはできるし、
その意義を理解してくれない人もいるかもしれない。

だけど、それを必要とする人がいる限り、
僕らはノートを作り続けていきたいし、
ノートの楽しさを世界に伝え続けていきたい。
そこにどんな風に新しいテクノロジーが関わって
くるのか、それはその時考えればいいことだと思う。
単純にノートの楽しさを広げたり、伝えるために
有効であれば、知識や予算が許す限り取り入れて
いきたい。
だけど、その中心にあるのは、革と紙で作られた
トラベラーズノートであるのは変わらない。

先週末、トラベラーズファクトリーでは
新春恒例のNEW YEAR & TRIPを開催し、
とてもたくさんの方に足を運んでいただきました。
お店でのイベントなんて、運営する側にとっても
お客様にとっても、効率性とは逆行するようなこと
なのかもしれないけど、でも楽しかったり、
嬉しかったり、そんな感情もまた効率性では
計れないものですよね。


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2019年1月 7日

新しい石鹸

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別に大したことではないのだけれど
年末の大掃除とともに、
風呂場の石鹸を新しいものに変えた。

新しい石鹸を使い始める時は、ちょっと嬉しい。
変える直前には当然石鹸は小さくなっているから、
タオルにこすりつけてもなかなか泡立たないし、
ちょっと力を入れたら折れてしまったりして、
なんとも切なく物悲しい気分になってくる。
そんな苦難の日々を何日か過ごして、いよいよ
限界ぎりぎりのところで、状況は180度変わり、
新しい石鹸が登場となる。

新しい石鹸は、手に握った時にどっしりと重みが
あって頼もしいし、当然泡立ちもすこぶる良い。
それだけでちょっとした幸せな気分が味わえる。
未練がましく小さくなった古い石鹸を
新しい石鹸にくっつけたりはしない。
ゴシゴシとしていると大抵小さな石鹸はとれて、
ポロリと床に落ちてしまうし、間に髪の毛が
挟まったりするのは、気分が良くない。
小さな石鹸は、立派に役を果たしてくれたことに
感謝をして、潔くさよならをする。
そして、新しい石鹸がもたらしてくれる
ささやかな幸せを存分に味わう方が良い。

そういえば、2019年を迎え、いよいよ
トラベラーズノートのダイアリーリフィルの
2018年版をカバーから外してバインダーに
セットした。
例年10月あたりから、その年と翌年の両方の
ダイアリーをセットしている。
その時期は前の予定を見返したり、翌年の予定を
書き込んだりして両方ないと困るのでそうするの
だけれど、やっぱり普段の構成とは違うから少し
厚くなってしまいどうも落ち着かない。
新しい石鹸に古い石鹸をくっつけたような感じだ。
だけど、晴れて新しい年を迎えると、
古いダイアリーは潔く外す。
その時には、2018年の過去のしがらみから
とりあえず離れ、新しい年を迎えたことを実感する。
さようなら2018年ダイアリー、今までありがとう。
いろいろあったけどなかなか楽しい1年だったよ。
そして、2019年ダイアリー、今はまだ表紙も
中身もきれいだけど、これからどんどんシールを
貼ったり、書き込んでいくからよろしくな。
そんな気分になる。

さて、トラベラーズファクトリー中目黒も
1月9日よりオープンします。
さらに11日、12日、13日は新春恒例の
NEW YEAR & TRIPイベント開催します。
今年も豪華景品をたっぷりご用意しています。
11日にはコーヒーの振る舞い、さらに
新春限定 New Year Stamp の中目黒バージョンも
登場します。
ぜひ遊びに来てください!

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2019年1月 1日

Happy New Year 2019!

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新しい年を迎えてまだ数時間。
家族が寝静まった後の深夜のリビングルーム。
1日がかりの大掃除のせいで、体中が倦怠感に
包まれている。掃除で片付けた荷物の山から、
未読の本とともに出てきたCD、ダイナソーJr.の
Jマスキスのソロアルバムを小さい音で流して、
冷めきったコーヒーを飲み干した。

ふと壁を見上げると、ジョー・ストラマーが
こちらに微笑みかけるように顔を向けている。

昨年8月にトラベラーズファクトリーで開催した
ハービー山口さんの写真展で飾っていた写真を、
思い切って手に入れ、それが今は我が家の
リビングルームの壁にかかっている。

この写真を見るたびに、偶然地下鉄で出会って、
恐る恐る写真を撮っていいかと声をかけた
ハービーさんにジョーが言った言葉を思い出す。

「撮りたいものがあったら、とにかく撮るんだ。
それがパンクだ」

ハービーさんは、この言葉に勇気付けられて
その後ロンドンで写真家として大成していく。

ジョー・ストラマーには、そんなエピソードが
たくさんあって、ライブ終了後周りに集まった
ファン一人一人に何時間もかけてサインをしたり、
お金がなくてチケットが買えないファンを
裏口からこっそりライブ会場に入れてあげたり、
ファンを大事にする、やさしく温かい人だったそうだ。
そういえば、ハービーさんもとても気さくで
ロンドン時代のことを聞く僕らに、面倒がらず
その時のエピソードを面白く語ってくれた。

スペインのイベントで出会ったアーティストたちも
また、みんなとても温かく僕らを迎えてくれたし、
自分の作品やトラベラーズノートに絵を描くことに
ついて、熱く話をしてくれた。

写真でも音楽でも絵でも、ひとつのことを極め、
それによって何かを成し遂げてきた人には、
特有の気さくさや温かさみたいなものがある。
写真家はカメラや写真、ミュージシャンは音楽、
絵描きは絵がやっぱり大好きだから、
こちらも同じように好きならば、心を開いて
やさしく話をしてくれる人が多い。

トラベラーズノートを作る時に、
自分たちが好きで使いたいものにしようという
ルールを最初に決めたんだけど、
そうやって好きなことを仕事にすることによって、
好きだったり憧れの人たちへの出会いが広がる
というのは、その時には予測していなかった
嬉しい誤算だ。

もちろん仕事でなくたって、趣味でも遊びでも
好きなことを突き詰めれば突き詰めるほどに
そういった出会いは広がる。

やりたいこと、行きたい場所、作りたいもの、
やるべきこと、行くべき場所、作るべきもの、
それが分かっていても、その先にあるかもしれない
面倒なことや不安、他人の非難に足がすくんで
一歩を踏み出せず、先延ばしにして、そのうち
なかったことにしてしまう、なんてことは
たくさんある。

「やりたいことがあったら、とにかくやって
みるんだ。それがパンクだ」

ジョーストラマーの写真を見ていると、
そんなことを言われているような気分になり、
ちょっと身が引き締まった。
Jマスキスのアルバムが終わると、クラッシュの
曲が聴きたくなって、All The Young Punksを
かけた。
今年で50歳を迎えるというのに、20歳の頃と
同じように胸が熱くなる。
そういえばジョーストラマーがこの世を去った
のも50歳。さらに一歩足を前に踏み出し、
もうちょっとがんばってみよう。
壁にかかったハービーさんの写真を見ながら、
年の初めにそんなことを考えた。

そんなわけで2019年もトラベラーズノートと
トラベラーズファクトリーをよろしくお願いします。
トラベラーズファクトリー中目黒は、今年は
1月9日からスタートですが、ステーションと
エアポートは1月1日から営業しています。
今年は2019年カスタマイズ初め、ということで
新春限定 New Year Stamp をご用意しています。
新しい年をともに過ごすノートにぜひ!


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2018年12月25日

ヘルシンキとコーヒーとクリスマス

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先日のマドリードへの旅の帰り、
飛行機の乗り継ぎがフィンランドのヘルシンキで
あるということで、せっかくなのでヘルシンキに
降り立ち、1日だけ街を歩いてみることにした。

この季節のヘルシンキの夜は早く15時を過ぎると
日の入りがはじまる。
空港からホテルに入り街へ出ると、まだ夕方17時
くらいなのに、暗い夜の空からはしんしんと雪が
降り落ちていた。
明るく陽気なマドリードから来ると、
この気候の差が国民性や文化の違いを作っている
ことがより実感して想像できる。

トラムに乗って街の中心に出ると、まず向かったのは、
ヘルシンキ最大の本屋さん、アカデミア書店。
ここは、20世紀を代表する建築家でデザイナーでも
あるアルヴァー・アアルトが設計した建物で、
2階にはその名を冠したカフェ・アアルトもある。
アアルトの家具やライトで揃えられた素敵な内装
のカフェに入ると、早速コーヒーをオーダーした。
すると、日本の喫茶店と同じように、ドリップ
コーヒーに、砂糖とミルクが添えられて出ててきた。

いままで訪ねたヨーロッパの国では、コーヒーと
言えばエスプレッソが一般的で、薄めのコーヒーを
飲みたければ、それをお湯で薄めたアメリカーノを
頼まないといけない。だけどあまり美味しくない。
マドリードでは、エスプレッソに少しミルクを
足したコルタドをいつも飲んでいた。
慣れればエスプレッソも美味しいのだけれど、
やっぱり慣れ親しんだコーヒーの味は嬉しい。
優しく胃の中に染み込んでいった。

その軽く爽やかなな飲み口は、そういえば
同じ名前のアアルトコーヒーの庄野さんが淹れて
くれるコーヒーを思い出させてくれた。
庄野さんは、アアルトのデザインした子供用の
椅子の素晴らしさに感動して、アアルトコーヒーと
名付けたと言っていたけれど、その不思議な共通点
を知ってちょっと嬉しくなった。

フィンランドは、一人当たりのコーヒーの消費量が
最も多い国のひとつとのこと。
その後もいくつかカフェでコーヒーを飲んだけど、
どこも浅煎りなのに酸味を抑えたすっきりした
飲み口のコーヒーで、さらに名物のシナモンロール
を筆頭に美味しいお茶受けもあるし、
のんびりできる素敵な空間のカフェも多くて、
コーヒー好きには居心地の良い街だった。

その後は、ガラス食器で有名なittalaの工場だった
アラビアファクトリーや、アアルトなど北欧の
家具が並ぶ家具屋さんアルテック、マリメッコ、
デザイン博物館などを訪れて、たくさんの刺激を
受けてきた。

あまり時間がなかったので、行きたいところの
半分も行けなかったけど、街をくまなく網羅して
いるトラムは便利だし、コンパクトな範囲に見所が
詰まっていて、はじめてでたった1日の訪問だった
けど、充分満喫することができた。

12月だったということもあり、
街はクリスマスの装飾で飾られていたり、
クリスマスマーケットが開催されていたりして
クリスマス気分も満喫できた。
ヘルシンキ最大のデパート、ストックマンの
ショーウィンドウには、雪の街の夜空に
トナカイに引かれたソリに乗ったサンタクロースが
走るジオラマが飾られていて、子供達が並んで
興味しんしんで眺めていた。

その姿を見ると、自然と心が温かくなり、
なんだか懐かしい気持ちになった。
やっぱりクリスマスがいちばん嬉しいのは
子供たちなんだなあ。

そういえば今日はクリスマスですね。
うちの子供はすっかり大きくなって、
家でクリスマス気分を感じることもあまり
なくなってしまったけど、すべての子供たちが
幸せなクリスマスを過ごすのを願います。
メリークリスマス!


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2018年12月17日

旅の終わりは、トラベラーズファクトリーで

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1月のパリのメゾン・エ・オブジェから始まり、
長野のアルプス・ブック・キャンプ、
京都恵文社一乗寺店でのカフェ・アアルタナティブ、
青山スパイラルでのオズの女子旅EXPOに、
韓国ソウル、スペイン・マドリードでの
トラベラーズカンパニーキャラバンと、
今年も国内外いろいろなイベントに参加したり、
開催したりすることができた。

こういったイベントは、正直に言えば、
準備もそれなりに大変で、多大な労力を使う割には
それほど儲かる訳でもないので、言ってしまえば
あまり効率の良い仕事ではない。
だけど、トラベラーズノートの世界は、今までも
旅をすることで、広がってきた。
今年も、1月パリの後に立ち寄ったマドリードへの
旅が、今月に開催したマドリードでのイベントに
繋がり、それがさらにこれからのトラベラーズノート
と世界の街の在り方に大きなヒントを与えてくれた。

旅先での出会いが次の新しい何かに繋がり、
世界中のトラベラーズノートを使う方とノートを
見ながら話をすることが、大きな刺激を与え、
次に進むべき道筋を教えてくれる。
それにトラベラーズと名乗るからには、やっぱり
旅を続けていきたいし、旅を仕事にするのは
僕らの大きな喜びでもある。
旅をやめてしまうことは、トラベラーズノートの
作り手としての資格がなくなってしまうことだと
思うし、旅を続けていれば、まだまだいけそうな
気がする。

そんなわけで、今年もいろいろな場所へ旅をして
イベントを行ったのだけれど、今年最後のイベントは
やっぱり旅から帰る場所でもある僕らの基地、
トラベラーズファクトリーでありたいと、
先週末、スパイラルリングノートバイキングを
開催した。

今年は、京都とソウルでノートバイキングを行い、
たくさんの方が参加してくれて楽しかったけれど、
ホームであるトラベラーズファクトリーでの開催は、
また違った楽しさがある。

土曜日には、いつものリング職人石井さんの師匠
でもある渡辺さんが流山工場からやってきてくれて
2人体制で臨んだから、あまりお待たせすることも
なくリングを綴じることもできたのも、ホーム
ならではのこと。

今回も毎年来てくれる方から、はじめてノート
作りを体験する方まで、さまざまな方に足を
運んでいただいた。

10月にソウルでノートを作った方が
旅先としてトラベラーズファクトリーに来て、
再びノートを作ってくれたり、
たまたまマドリードから来た方は、
マドリードのイベントのことを知らず、
そのことを教えてマドリードマップを渡したら、
帰ったらこのお店にも行ってみるよと、嬉しそうに
言ってくれた。

こんな風に世界中で開催しているイベントと
トラベラーズファクトリーが繋がっているのが
分かるのも嬉しい。

ちょうどクリスマスが近いということもあって、
イベントの間、トラベラーズファクトリーは終始
たくさんの方で溢れていた。
クリスマスソングが流れる店内のそんな様子を
眺めながら、今年の旅に思いを馳せ、同時に旅から
帰ってくる場所がある喜びに浸っていた。


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2019年2月

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店長のプロフィール

(株)デザインフィルでトラベラーズノートの企画を担当している飯島です。