2018年9月18日

2019年をともに過ごす相棒

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先週のこと。
2019年のダイアリー発売の前日、
閉店後のトラベラーズファクトリーに立ち寄り、
商品を並べた。
ダイアリーリフィルに、カスタマイズシール、
下敷、トラベラーズタイムズの最新号......。
この日を迎えるまで、文字の校正のチェックから
入稿作業、印刷の確認、サンプルチェックなどで
何度も目にしたはずなのに、こうやって棚に並ぶ姿を
見ると、新鮮な気持ちになる。
並べ終わり、あらためて中目黒の店内を眺めてみる。

正面の平台には、weekend books の高松さんが
セレクトしてくれた、たくさんの本が並んでいる。
片岡義男、リチャード・ブローティガン、星野道夫、
長田弘、伊丹十三、内田百間に数々の旅の本など、
トラベラーズファクトリーのために選んでくれたから
僕が好きな本もたくさん並んでいる。

店の奥には、The Superior Labor の帆布の棚が
存在感を示している。この棚は、代表の河合さんが
自ら手書きでロゴを描いて作ってくれた。
さらに彼らの人気アイテム、エンジニアポーチには、
トラベラーズファクトリー のためにデザインして
くれたTokyoバージョンのロゴがスタンプで
押されている。

その隣のワインボックスの棚には、先月に
イベントを開催してくれた、水縞のスタンプが
並んでいる。
これらのスタンプの中には、イベントにあわせて
水縞の代表の植木さんとスタッフの方が、
トラベラーズノートに使いやすいようにと作って
くれたスタンプもある。

さらにスパイラルリングノートの棚には、
オズマガジンの「よりみちノート 03京都」が
限定カバーのバージョンとともに置かれている。
総編集長の古川さんの想いがたっぷり詰まっている
このよりみちノートを、完成すると同時にいち早く
貴重な限定カバーとともにトラベラーズファクトリー
に届けてくれた。

ダイアリーとあわせて発売する
ファクトリーオリジナルのレザーホルダーは、
モールドレザーペンケースを作ってくれている
職人集団、BUTLER BERNER SAILSが
渋谷の工房で、ひとつずつ手作業で作ってくれた。
扱いづらい栃木レザーのヌメ革を何度も検品しながら
短い納期で、ダイアリーの発売にあうように届けて
くれた。

夜の静かなトラベラーズファクトリーの店内を
眺めていると、いろいろな方々の顔が浮かんでくる
のが嬉しい。
そして、そんな方々がみんなトラベラーズノートを
使ってくれているのが、誇らしい。


ダイアリーの発売は、トラベラーズファクトリーに
とって一年に一度の大きなイベントのようなものだ。
ここへ来て、2019年ダイアリーを手に入れてくれる
ということは、来年もまたトラベラーズノートと
一年過ごそうという意思を示していただくということ。
今回、レザータグをご用意したのは、
そんな想いで足を運んでいただいた方に少しでも
喜んでいただけるような何かをしたいという気持ちで
作ろうと思った。そして、そんな急な思いつきに、
流山工場のWさんが発売までなんとか間に合わせて
くれた。

もうこうやってトラベラーズノートのダイアリーが
完成した姿を見るのは13回目だし、
トラベラーズファクトリーに並べるのも7回目だけど、
僕らは相変わらず、飽きることもなく、
緊張感と高揚感を持ってこの日を迎えている。
僕らは、BGMで流していた「notebook song」を
聴きながら、トラベラーズファクトリーの店内を
しばらく眺めていた。

週末、トラベラーズファクトリーへ足を運んで
いただいた皆様、オンラインショップでお買い上げ
いただいた皆様、そして、お取り扱い店でダイアリー
をお買い上げいただいた皆様、
2019年をともに過ごす相棒として
トラベラーズノートを選んでいただきありがとう
ございます。

そういえば、The Superior Labor の河合さんが
トラベラーズノートを手にしながら、
このノートに書くと、いろいろなことが実現する
んですよ、と言ってくれました。
それは僕らも心から共感できることです。
トラベラーズノートと過ごすことで、皆様もまた、
願っている何かが実現したら嬉しいな。

話は変わりますが、先週は10月に開催する
トラベラーズキャラバン in Korea の情報も
アップしています。久しぶりのソウルでの
イベントということで、楽しみ。
ぜひ、遊びに来てください。

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2018年9月10日

TRAVELER'S notebook 2019 Diary

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先週は、関西の台風に北海道の地震で
大きな被害があって、大変な状況のなかで
日々を過ごしている方がたくさんいらっしゃると
思います。
まずは被害にあわれた方々に心よりお見舞い
申し上げます。
その前の中国地方の豪雨もそうなのですが、
テレビなどで甚大な被害の状況を見ながら、
ただただ言葉を失うのみです。

そんな中ではありますが、
来週9月13日、いよいよトラベラーズノートの
2019ダイアリーが発売になります。

昨年はトレイン、一昨年は10周年というように、
ここ数年、ダイアリーに付属するガイドや、
カスタマイズステッカー、下敷きなどはテーマを
設けて作っているのだけど、2019年は音楽を
テーマにしている。

音楽はもともとみんな大好きだし、
昨年、山田稔明さんに「notebook song」を
作ってもらったり、トラベラーズファクトリーの
6周年でギターをテーマにしていたり、
松本のFMラジオから音楽について話をしてほしい
と依頼を受けたりして、あらためて音楽っていいな
と思う機会が最近多く、2019年ダイアリーを
企画する際にテーマにすることにした。

自分にとって音楽とは、日々の暮らしのなかで、
常に寄り添ってあるもので、音楽が毎日の生活に
彩りを添え、時には涙が出るような感動を
与えてくれたりする。
音楽が孤独の時間に温かな光を灯してくれたり、
誰かと心の繋がりを作ってくれることもある。
音楽がなくても生きていくことはできるけど、
それがない人生はきっと味気ないものになるはず。

カスタマイズステッカーやガイドに添えた言葉、
Add Some Music to Your Tripは、
ビーチ・ボーイズの曲名のDayをTripに変えた
ものだけど、この曲はまさに日々の生活に音楽が
あることの素晴らしさを歌っている。

そんな風に音楽のことを考えていくと、
自分にとってトラベラーズノートもまた音楽と
同じような存在になっていることに気づいた。
トラベラーズノートの紙面にひとりでゆっくり
向かい合うのは、日々の生活のなかでとても
大切な時間になっているし、このノートは、
たくさんの出会いも与えてくれた。
自分だけでなく、他の人にとってもこのノートが
音楽のような存在になればいいなと思った。

大きな災害があった時、生きていくのに必死な
状況の時には音楽もノートもさしあたって必要な
ものではない。
安全が確保され、食べるものが行き渡り、
電気や交通などのインフラが整うことがまずは
優先されるべきことであるのも間違いない。
だけど、僕らはノートを作るという仕事に真摯に
取り組むことが大事だと考えている。
被害にあわれた方にも、できるだけ早く、
音楽を楽しんだり、ゆっくりノートに向かったりする
時間を持つだけの余裕ができるのを願っています。

2019ダイアリーの発売とあわせて、
トラベラーズが発行する年に一度のフリーペーパー、
TRAVELER'S TIMESもリリースします。

今回で13号目となるTRAVELER'S TIMES。
特集は「TRAVLER'S notebook in U.S.A.」。
昨年ロサンゼルスとニューヨークで開催した
ACE HOTELイベントのことや、
カリフォルニアのドライブ旅を綴った
トラベラーズノートなどを掲載しています。
「How Do You Use TRAVELER'S notebook」は
先週土曜日よりトラベラーズファクトリー中目黒で
SHOP IN SHOPをオープンしている
The Superior Laborの代表、河合誠さんに
登場していただいています。
さすがのかっこいいカスタマイズは必見です。

もちろん、トラベラーズファクトリーでも
9月13日の発売にあわせて、2019年ダイアリーの
全ラインアップに、TRAVELER'S TIMES Vol.13も
並びます。あわせてちょっとした企画も考えて
いますのでぜひ楽しみにしてください。


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2018年9月 3日

東京モンタナ急行

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最初にその本を見つけたのは、
中目黒にある古書店だった。
「東京モンタナ急行」というなんとも奇妙な
旅を連想させるタイトルに、砂漠地帯を颯爽と走る
どこか懐かしい黄色い列車が、無機質なタッチで
描かれている表紙のイラストが目に入った。
手に取ると、まだ読んだことがない、
リチャード・ブローティガンの本だということが
分かった。

「おまえは俺を読むべきだ」と、本が書棚の中から
光を放ちながら訴えかけてくるような気がして、
本との出会い方としてはもう完璧だった。
だけど、レジに持って行こうという気持ちを
躊躇させたのは、定価の何倍もするその値段だった。

まだ読むべきタイミングではないのだと自分を
納得させて、その時は、別の本を買って店を出た。
だけど後ろ髪を引かれる思いがあったのか、その後
何日かしてなんとなくその本屋に行ってみたら、
もうすでに「東京モンタナ急行」は売れてしまって
棚にはなかった。その時は、ほっとしたような、
がっかりしたようななんとも言えない気分になった。

それから7年後。
7月に参加したALPS BOOK CAMP のあるブースで
箱の中に詰まった本を物色していたら、
この黄色の列車の表紙が目に止まった。
その時は、もう悩むことなく購入した。
あれから7年経って、やっと読むべきタイミングが
やって来たのだと思った。
ちなみに、その本屋はその後の自転車旅で訪れた
盛岡のBOOK NERDというお店の出店ブースで、
図らずも「東京モンタナ急行」が導いてくれた
興味深い出会いとなった。

さて、家に帰ってゆっくり本を眺めてみると、
表紙のイラストは、永井博氏によるものだという
ことが分かった。
永井博といえば、大瀧詠一の名作
『A LONG VACATION』のアルバムジャケットで
有名だけど、モチーフが砂漠地帯を走る列車である
ことで、あのトロピカルなプールサイドに隠れた、
孤独感とか寂寥感がより際立って見える。
このイラストにこのタイトル。
まるで思わずジャケ買いしてしまうレコードみたいに
読み手の気持ちを刺激する、すばらしい佇まいだ。

ページをめくると、この本は短編集だから、
まずはそのタイトルが記されている目次がある。

「会ったことのないすべての人びとと、
行ったことのないすべての土地」
「いま、日本人の烏賊釣り漁師たちは眠っている」
「300枚のクリスマスツリー写真をどうする?」
「四谷駅へ」
「カリフォルニアの郵便配達人」
「1953年型シボレー」
「東京で鉄道を敷く」
「ベイルートで朝食を」

一編は、数行から長くても数ページ、
ほとんどが1ページ程度だから、タイトルだけでも
8ページある。まずはそのタイトルを眺めている
だけで、想像力を掻き立ててくれて楽しい。

そして目次の次に、作者による序章ような言葉が
綴られている。

「東京モンタナ急行」は高速で走るが、途中の
停車駅は数多い。本書はそれらのつかの間の停車駅。
自信にみちた駅もあるし、いまだに自分の本質を
探し求めている駅もある。
「わたし」とは、「東京モンタナ急行」列車の
停車駅の声である。

もちろん、この言葉の真意を尋ねられても
何のことかはよくわからない。そもそもこの本には
東京モンタナ急行という列車はいっさい出てこない。
この序文が与えてくれる僕に与えるイメージは、
旅と自分の存在は密接に繋がり、読み手もまた
その旅の途上にあるということ。そしてなにより
これからはじまるたくさんの物語への期待が高まり
うれしくなってくる。

この本に綴られている短編小説は、そんな言葉の
イメージの連続だ。
そこに明確なストーリーや答えなんてない。
そのすべては読み手の感じ方に依存されている。

白と黒、善と悪、正と誤、右と左......。
そこに区分けなんてできないはずなのに、
分かりやすい明確な答えを求めようとする風潮に、
あらがうようにこの本はあいまいで抽象的な
イメージをいくつも提示してくれる。
「Don't think. Feel ! 考えるな、感じろ」
ブルース・リーが映画で言っていた言葉を思い出した。

例えば、トラベラーズノートに記した
「ハーモニカ中学校」という一編がある。
そこにどんな意味を読み取るのかは、読み手次第
だけど、それはそれとして、すこぶる面白いし、
ハッピーな気分になる。

きっと答えは、黒とか白のように切れ味のよい
明確なものではなく、白と黒のインクが複雑に
混ざり合ったグラデーションのようなあいまいで
ゆらゆらした存在なのかもしれない。
昨日には白く見えたものが、今日には黒に変わって
しまうこともある。

美しいメロディーは、その意味を考えることなく、
ただその美しさに何度も浸ることができるように、
この本もまた書斎の机に置いて、くりかえし何度も
手に取りたい。
残念ながら僕には書斎も机もないけど。

9月5日より、トラベラーズファクトリー中目黒で
「TRAVELER'S BOOKS 読書月間」ということで
恒例の沼津のweekend booksさんの出張コーナーが
はじまります。
今年もトラベラーズにあわせてたくさんの本を
セレクトしていただいています。
とっておきの1冊との出会いを探しに、ぜひ
遊びに来てください。


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2018年8月28日

CAFE AALT-NATIVE KYOTO

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もう8年前のことだけど、
はじめて東京以外の場所でイベントを開催したのは
京都だった。
その後も何度かイベントを開催しているので
京都には、恵文社一乗寺店をはじめ、誠光社、
アンジェ、エレファントファクトリーコーヒー、
かもがわカフェなど、その土地を訪れたら必ず足を
運ぶような好きなお店も多いし、
これらのお店の方には、イベントなどで
トラベラーズファクトリーでもお世話になっている。
なのでトラベラーズにとって京都は、
不思議な縁が生まれる特別な場所だと感じている。

そんな京都で開催したイベント、
CAFE AALT-NATIVEは、アアルトコーヒーの
庄野さんが京都に集まってイベントをやろうと
声をかけてくれてくれたことではじまった。

ここ1、2年は海外でのイベントが多くて、
それはそれでもちろん楽しいんだけど、かつて
トラベラーズキャラバンで金沢、奈良、徳島、広島
とめぐったように、日本でもイベントをやりたいな
と思っていた矢先だったので、快く参加させて
もらうことを決めた。
さらに、吉祥寺のカレー屋、ピワンさんに、
トラベラーズファクトリーでもライブを開催して
くれているtico moonさんに、山田稔明さんは
ゴメス・ザ・ヒットマンとして参加。
豪華メンバーによる、コーヒー、カレーと音楽、
そしてノートの祭典となった。

会場は、恵文社一乗寺店のイベントスペース、
COTTAGE。
ゆったりとした雰囲気の良い空間の半分は、
トラベラーズファクトリーのポップアップショップと
スパイラルリングノートバイキングのコーナーに、
そして半分がコーヒーとカレーのカフェスペース
という、ちょっと他にないようなスペシャルな
場所になった。

しかもカレーもコーヒーも僕らも大好きで、
絶対的な自信を持って皆さんに紹介できる最高の
カレーとコーヒー。バイキング気分でノートを作って
そのあとゆっくりカレーとコーヒーを食べる。
たくさんの方がそんな時間を過ごしてくれた。
そして、夜は1日目はtico moon、2日目は
GOMES THE HITMANのライブ。
tico moonは、真夏の京都なのに、そよ風が吹く
春の高原にいるような気持ちの良い時間を与えて
くれたし、GOMES THE HITMANのライブも、
やっぱり良かったなあ。
ゲストで高橋徹也さんに、b-flowerの八野英史さん
が登場して、それぞれ素晴らしい演奏を聴かせて
くれてさらに、最後にはみんなでスミスの曲を
演奏してくれたし、とにかくもう至福の時間だった。

旅先で、仲間みんなでそれぞれの得意のことを
持ち寄り、ハーモニーを奏でるように空間を作り、
それをたくさんの人たちが楽しんでくれる。

久しぶりの関西でのイベントだったから、
ノートを作るのを楽しみにしてくれて参加して
くれた方もたくさんいたし、そんな方々とお話しを
するのも楽しかったし、イベントを一緒に開催した
仲間たちと、またやりましょう、と話す打ち上げも
楽しかった。

素敵なイベントを企画してくれたアアルトコーヒー
の庄野さん、そして一緒に参加したpiwangさん、
tico moonさん、山田さんはじめGOMESの皆様、
タカテツさん、八野さん、田川店長はじめ恵文社の
スタッフの皆様、楽しいイベントをありがとう
ございました。
一緒に参加できてほんとうに嬉しかったし、
楽しかったです。
そして、足を運んでいただいた皆様、
ありがとうございました!
参加いただいた皆様の笑顔とともに、私たちも
存分にイベントを楽しませていただきました。
そして、京都もますます好きになりました。

この最高のコーヒーとカレーと音楽、
今度は10月にトラベラーズファクトリー
中目黒にやってきます!
ぜひお楽しみに。

話は変わりますが、
公式サイトで、トラベラーズノート2019
ダイアリーの情報をアップしています。
2019年のテーマはミュージック!
こちらもよろしくお願いします。

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2018年8月20日

盛岡自転車散策

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盛岡に着いたら、立ち寄ろうと思っていた
場所があった。

それは、先月参加したALPS BOOK CAMPに
出店していたBOOK NERDという本屋さんで、
小さなブースに並んだ本がどれも好みだったし、
その中にずっと探していた本を見つけて購入もした。
店主とお話しすると、盛岡から来たとのことで
その時は行く予定もないのに、いつか盛岡に行く
ことがあればお邪魔しますね、なんて話をしていた。

ちなみに盛岡は、かつて営業の仕事をしていた時に
3年間担当をしていたこともあり、ちょっとだけ
馴染みの場所でもある。
城下町らしい品があって文化的な匂いのする
当時から好きな街だった。

さて北上を朝出発し、盛岡に着いたのはお昼頃。
昔から好きだった盛岡冷麺を食べた後に、
こちらも盛岡で好きな場所のひとつの光源社で
コーヒーを飲んで一息ついて予約していたホテルに
チェックインした。
シャワーを浴びて汗を流しすっきりすると、
トラベラーズノートと文庫本をショルダーバッグに
入れて、自転車で盛岡の街に出た。

BOOK NERDに行く途中、
東京駅と同じ建築家による旧岩手銀行を見ようと
立ち寄ったら、偶然ゴルゴ13の連載50周年記念の
展示会が開催中。ゴルゴ13好きの僕は、
迷わずチケットを買って中に入った。

海外へ行く知り合いに頼んで撮影してもらった
という資料用の写真が詰まったファイルに、
愛用のペンなど、その制作の裏側を見るのも
楽しかったけど、やっぱり何枚も展示されていた
原画が素晴らしかった。
迫力あるタッチの陰に、手作業で描かれた細かい
ラインが何本も引かれ、さらに修正液で細かく
塗られていたり、切り貼りされていたりして、
気の遠くなるような作業を経て描かれたのが
想像できる原画は、作り手の執念を感じさせる
ような、途方も無い手間と情熱で作られている
のが分かった。
それを知るだけでも見ることができて良かったと
思える展示会だった。

そして、岩手銀行を後にしてBOOK NERDへ。
グーグルマップで記されていたのに気づかずに
通り過ぎてしまうほど、静かな裏道でひっそりと
佇むように、そのお店はあった。

それほど大きくない店内には、
ロバート・フランクやステファン・ショア、
デニス・ホッパーなどの写真集を中心に、
デザイン本や小説、エッセイ、リトルプレスなどが
独自のセンスで揃えられていた。
さらに壁際では、期間限定のイベントとして
アメリカのリトルプレスの表紙のような味のある絵
のシルクスクリーンポスターの展示をしていて、
想像通りの素敵な本屋さんだった。

本好きが高じて昨年会社を辞めて、
BOOK NERDをオープンしたということや、
本の買い付けに行ったというアメリカの話など、
少し店主としてからお店を後にした。
旅先で自分好みの本屋さんに出会うのは嬉しいこと
だけど、まさにここは僕にとって旅先で出会いたい
理想形のような本屋だった。

まだ時間は夕方だったけど、もう盛岡をたっぷり
満喫したような気分になって、カフェに入ると、
トラベラーズノートにこの旅のことを記しながら
夜までの時間を過ごした。

夕食は、まだ新人だった頃に盛岡出張の際に
上司によく連れていってもらった寿司屋に行く
ことに決めていた。
一人で寿司屋に入るなんてことは、普段はしないけど
懐かしさとともに旅の高揚感がそんなことを
してみようと思わせてくれる。
やっぱり旅っていいですね。

旅といえば、今週末は京都へ行きます。
25日、26日、京都の恵文社一乗寺店で
アアルトコーヒーの庄野さんが中心になって
開催するイベント、CAFE AALT-NATIVE に参加します。
トラベラーズは、スパイラルリングノートバイキング
を久しぶりに関西で開催。
トラベラーズファクトリーのポップアップショップも
登場します。さらにイベントを記念した限定リフィル
もご用意しますので、ぜひ遊びに来てください!
美味しいコーヒーとカレーもありますよ!


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2018年8月16日

日本一周自転車旅 仙台-盛岡編

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<前回まであらすじ>
ふと思い立ち、トラベラーズバイクで北へ
向かってみようと旅立ったのが2014年の夏休み。
トーキョーバイクのコンセプトに従い
よりみちしたり、休憩しながらのんびり走ったから、
白河までの180キロで時間切れ。
翌年の夏休みに続きを再開し、3日間かけて
白河から仙台まで走った。
すると何年かかるか分からないけど、
このまま夏休みだけの自転車旅で日本一周を
目指してみるのもいいかな、そんな小さな野望が
頭に浮かんできた。

-------

一昨年は不覚にも病院で夏休みを過ごすことに
なったし、昨年はみんなで岡山へ旅をしたりして、
しばらく中断していたトラベラーズバイクでの
日本一周自転車旅、今年の夏にやっと再開。
要は他に予定がなかっただけなんだけど。

まずは出発地点の仙台まで18切符で移動。
出発地点が遠くになるにつれて、輪行バッグに入れて
自転車を担いでの移動もだんだん辛くなってくる。
朝8時30分上野発の宇都宮線に乗り、
何度か乗り換えて仙台に着いたのは、夕方16時。
自転車を組み立てると、まずは牛タン定食を食べて
腹ごしらえをして、北へ向かった。
初日は足慣らしということで、古川までの40キロ。
日が沈み薄暗くなってくると、今の東京では
想像できないような冷たく心地よい風が流れてくる。
暗い道を自転車の心許ないヘッドライトを頼りに
なんとか古川までたどり着いた。

思いがけず種類がたくさんあったビジネスホテルの
朝食バイキングで、朝からカレーライスをたっぷり
食べて、8時にホテルを出発。

車が高速でびゅんびゅん走る1桁国道はなるべく
避けてローカルな道を選んでゆっくり走る。
車も人もほとんど誰も通らないのどかな農道で、
ふと思い立ちハンドルにセットしたiPhoneの
小さなスピーカーからお気に入りのプレイリストを
流してみた。
音量を最大にすると、静かにアコースティックギター
のコードストロークが聴こえてくる。
うん、いい感じだ。のどかな田園風景が
異国のカントリーロードのように感じる。

昔に何度も車で通り過ぎていながら
立ち寄ることがなかった中尊寺と毛越寺をはじめて
見物してみたり、温泉に立ち寄ったりしながら、
この日のゴールは北上。

そして、最終日は北上から盛岡までの約50キロ。
足が重くなってくる頃だけど、昼食に盛岡冷麺を
食べるのを目当てに、最後の力を振り絞った。
なんとか12時をちょっと過ぎた時間に盛岡に
たどり着き、汗をたっぷりかいてクタクタの状態で
食べた冷麺は美味しかったなあ。

そんなわけで、コマ切れだけど5年の歳月をかけて
なんとか東京から盛岡までたどり着いた。
次は盛岡-青森かな。
距離は今回とほとんど一緒だけど、
山道が多いから大変そうだな。
で、その次は北海道は後回しにして青森-秋田
だったら夏休み中にクリアできそうか。

生きているうちに達成できるかどうか分からないけど
こんな日本一周の旅も楽しいですよ。


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2018年8月 6日

ハービー・山口さんのトークイベントのこと

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毎年この時期は、お盆前の入稿ラッシュで
みんなてんてこまいの日々を送っている。
来月発行のトラベラーズタイムズもそのひとつ。
取材で急遽岡山に出張したり、原稿を書いたり、
さらにデザイナーの橋本もコンテンツをまとめたり、
レイアウトしたりで、フル回転でがんばっている。
今この時点においては、まだ終わりが見えないけど、
きっとトラベラーズらしい紙面ができあがるはず
なので、ぜひ楽しみにしてください。

そんな中、先週の土曜日は、中目黒の
トラベラーズファクトリーでハービー山口さんの
トークイベントがあった。

ハービーさんは、とても気さくなお話好きの方で
お会いすると、いつも心に響くような素敵な
エピソードとともに楽しいお話をしてくれていたので
トークイベントもとても楽しみにしていた。
この日は、ゲストとして元南極観測隊員で
火星有人探査計画のMA160に日本人として
唯一選ばれた、局地建築家の村上祐資さんにも参加
いただいた。

トークイベントでは、ハービーさんによる村上さん
の紹介からはじまり、前半は南極基地での暮らしや
火星探査計画のための訓練のことなど、村上さんから
貴重な経験を聞くことができた。
常に危険と隣り合わせで、少ないメンバーとともに
閉鎖的な空間で長期間過ごす局地での暮らしは、
僕らの想像を超えるようなストレスがあるようで、
そんな中での悩みや平静を保ち生き抜くコツなど、
経験者ならではのエピソードとともに話してくれた。

村上さんの話を聞きながら、
気になったフレーズがあるとその都度ご自身の
トラベラーズノートにその言葉を書き留めていた
ハービーさん姿も印象的だった。

後半からは、今回ハービーさんとともに写真展を
開催していただいているご子息の大輝さんも参加。
ハービーさんが大輝さんの年齢だった時に、
観光ビザを裏技を使って延長しながらイギリスで
カメラマンになろうと必死で暮らしていた時のこと
などを楽しく心に響くお話をたくさんしてくれた。

自分自身の視点と持つこと、
生きる希望を与えるようなものを作ること、
その時々の出会いを大切にすること、
2時間のトークイベントは、そんな様々な気づきを
与えてながら、盛り上がりとともに終わった。

イベント終了後は、トラベラーズファクトリーの
2階でささやかな打ち上げを行った。
お酒が進んでいくのとあわせて、ハービーさんは
トークイベントの第2ラウンドのように、名調子で
語ってくれた。

飛行機の機長のモノマネからはじまり、
ジェットストリームのDJ風に語ってくれたり、
親交のある福山雅治氏のモノマネとともに
面白いエピソードを話してくれたり...。
僕らはゲラゲラと声を上げて笑いながら、
楽しい打ち上げは終電ギリギリまで続いた。

68歳の大御所写真家なのに、
尊大さのかけらもなく、むしろ謙虚さを感じる
くらいに僕らに気さくに優しく温かく接してくれて、
笑わせながらたくさんの気づきを与えてくれる。

ハービーさんは、トークイベントの中で
68歳で一般的には人生の折り返し地点を過ぎている
はずなんだけど、そんな気はぜんぜんしなくて、
まだまだ挑戦したいことがいっぱいあるんだよね、
と話していた。

きっとハービーさんは今でも、20代の頃に
ジョー・ストラマーに出会って感動しながら、
写真を撮っていた頃と、生きる姿勢はまったく
変わっていないのかもしれない。

49歳の僕にとっては、歳をとったらこんな人に
なりたいと思える憧れの存在がまた一人増えたのも
嬉しかった。
歳をとったら素敵じゃないか。
そう思える存在が身近にたくさんいることは、
まさに生きる希望を与えてくれる、嬉しいことだ。

ハービー山口さんと山口大輝さんの写真展は、
本日8月6日まで。その後、8月7日からは、
トラベラーズファクトリーでは、水縞さんの
イベントがはじまります。
コラボレーションリフィルも登場しますので
こちらもぜひお楽しみに!


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2018年7月30日

我輩はノートである。

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我輩はノートである。名前はまだない。
トラベラーズノートという我々全体を示す名前は
あるようだけど、我輩個体の名前はない。
......我輩なんて使い慣れない言葉を使うと、
そのうちボロが出そうだからやっぱり私でいく。

私の持ち主である男が、なにかの拍子に、
私の体にペンキで「2」という数字を描いてからは、
たまに「2号」なんて呼ばれたりするけど、
呼ばれる方としては、妾みたいでおもしろくない。
そもそも同じ日に生まれた兄弟の黒と茶から、
黒の私を選んだ理由が、私に人気がないので、
自分が使ってたくさんの人に見てもらえれば、
もう少し他の人からも私を選んでもらえるかも
しれないと思ったからだというのも、
なんだか気分が良くない。

それに男が使うようになってからも、
私の人気は相変わらず低く、最近はキャメルや
ブルーなどの後から誕生した弟たちにもすっかり
水をあけられている。
男だって、私を使うのをやめて、キャメルや
オリーブを使っていた時期があったし、
今は仕事で使っているメインのノートは
ブルーに切り替えていて、私は画用紙をセットし
絵を描くためのサブのノートになっている。

だけど、キャメルやオリーブの時と同じように、
そのうち私がメインのノートに戻るような気がする。
一番付き合いの長い私に愛着があるはずだし、
なんだかんだ言ってもやっぱり男は、
私の黒い革の色や手触りが気に入っているのだ。

この男との付き合いは、もう12年になる。
長い間触られたり、あちこち連れていかれたせいで
私の体には、男の汗や脂がたっぷりしみこんで、
ところどころ艶が出ていたりする。
さらに、この男の性格は粗雑で、
雨に濡れた道路の上に平気で私を置くし、
なぜか食事中に私をテーブルに置いて写真を
撮ったりするから、雨にコーヒーやお酒、さらに
食べ物の汁がついて、シミになっていたりもする。
その上モノがいっぱい詰まったカバンに
そのまま無造作に私を放り込むから、
身体中傷だらけだ。

だけど、なぜか男はそんな汚れてくたびれた
私のことを味があると言って喜んでいる。
さらに男だけでなく他の人も、
いい味が出ていますね〜、なんて言ったりする。
私は最初は嫌味か冗談でそんなことを言っている
のかと思っていたけど、
どうやらそういうことでもなさそうで、
本気でいいと思っているらしい。
その影響で、今では私も自分の傷だらけの体を
ちょっと誇らしく思うようになった。

思えば、男とは一緒に世界中いろいろな場所へ
旅をした。
もともと男は旅が好きだったみたいだけど、
私と一緒に過ごすようになってから、
旅をすることが増えていったようだ。
私の生まれ故郷であるタイのチェンマイには
何度も行った。
生まれた時のことはほとんど覚えていない。
だけど、チェンマイの穏やかな空気に触れると、
私の体が喜び、生命力を取り戻してくるのと同時に
懐かしさを感じるのは、やっぱり生まれた時の
記憶が蘇ってくるからなのかもしれない。

去年のアメリカへの旅もそうだったけど
最近は旅に行くと、私の仲間によく出会う。
旅先に、たくさんの人たちが私の仲間を手にして
やってくるのだ。
男は、旅先でそうやって、茶やキャメル、ブルー、
オリーブ、そして黒のたくさんの私の仲間たちに
出会うと、とても嬉しそうだ。
手入れをされてピカピカになっているものに、
かっこいいステッカーで飾られていたり、
あえてなにも飾らずシンプルなままでいたり、
その姿もさまざまだ。
私もそんな仲間たちに出会うのは楽しい。
私の汚れて傷がたっぷりの体が、
私を使う男が粗雑であることで示しているように、
その佇まいがそれぞれの使い手の人柄を
感じさせてくれるのも楽しい。
昔はきれいに手入れしていたり、美しく飾られた
仲間を見ると羨ましく思うこともあったけど
今はあんまり気にしていない。
12年も付き合うと、私も慣れてくるし、
男に対して多少は情が湧いてくるのだ。

ずっと一緒にいれば、楽しい時ばかりではなく、
悲しかったり、辛い時も一緒に過ごしている。
汗や脂、コーヒーや雨水に加えて、私の体には
ちょっぴり男の涙が染み込んでいるのを知っている。

だけど、じっくり紙面に向かって絵を描いて
うまくいったのか、男がニヤッっと笑顔になった
時は私も嬉しいし、
男が私を手にしてどこかへ旅に出ようとする時は、
私だってワクワクする。
そもそも男は粗雑な上に、けっこう自堕落で
ウジウジした性格だから、私がちょっと引っ張り
背中を押してやらないとダメなのだ。

12年経ち、ずいぶん年をとったような気もするけど、
この前みたいに、体に付いているゴムを変えれば
まだまだ問題なく使える。
まあこれからもいろいろあると思うけど、
よろしく頼むよ。


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2018年7月23日

ALPS BOOK CAMPへの旅

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なんだか、この感じ久しぶりだな。
夜の湖畔で、ランタンの灯りのもとで、
みんなで話をしながらそんなことをふと思った。

7月21日、22日に開催したALPS BOOK CAMP
お誘いを受けたのが、2週間前。
準備期間はあまりないけど、その2日間は
たまたまみんなフリーで参加できないこともない。
それに、NAOTの宮川さんやイラストレーターの
落合さん、PAPER SKYのルーカスさんなど、
僕らと繋がりのある仲間も参加しているし、
ここに出ることで久しぶりに彼らとゆっくり話しを
したり、新たな繋がりができるのもいいなと思った。
そして何より湖畔のキャンプ場での本のイベント
というのが面白そうだし、結局参加することを決めた。

そんなわけで、流山工場で荷物を積み込んで、
出発したのは、イベント開催日前日の午前10時。
珍しく少し余裕を持って、出発した。
早めに着いたら久しぶりに松本に立ち寄って、
本屋さんや喫茶店などを巡ってみようと考えた。

快晴の高速道路を快調に飛ばして、群馬あたりを
走っていた頃、急に車のエンジンが止まってしまった。
アクセルもブレーキも踏んでも反応しない。
ゆるやかな下り坂だったので、なんとか路肩に
寄せて、サイドブレーキで車を止めた。
とりあえず携帯電話でレッカー移動を依頼し、
車の中で待つことにした。

昨今の猛暑に、エアコンの効かない車の中。
脇には高速で走る車がびゅんびゅん通り過ぎる。
暑い車内で汗をたっぷり流しながら、
このままイベントに参加できるのだろうか、
と心配になりながらも、結局バタバタしながら
ギリギリで間に合うのかな、と今までの
トラベラーズ的な展開を思い出しながら、
そんなトラブルを楽観的に楽しんでいるような
ところもあった。

1時間ほど待ち、いよいよ体もぐったりした頃に、
レッカー車がやってきた時は、まさに救いの神様
のような気分だった。
暑くて危ない高速道路上で、テキパキと段取り良く
車を荷台に積んでいく様は、かっこよかったなあ。
その後、一番近くのトヨペットに行き、
車を見てもらうことに。そして、祈る様な気持ちで
整備士の方が車を見終わるのを待った。
すると、故障原因を突き止め修理してくれるとのこと。
なんとか旅を続けられそうだ。
どうにもならなかった僕らに救いの手を
差し伸べてくれたレッカードライバーと整備士の方の
プロフェッショナルらしい技と心意気に感動した。
ほんとうに素晴らしいなあ。

それでもレッカー待ちから修理が終わるまで
6、7時間ほどロスをしてしまい、当然、松本を
ゆっくりまわる時間もなく、宿についたのは、
夜遅い時間だった。

翌朝はALPS BOOK CAMP 会場に入り、
無事ブース作りも終えて、イベントがスタート。
本や雑貨にコーヒーなど、様々なブースが
湖畔に集まり、それをお客様がのんびり楽しむ。
ブースの近くにある特設ステージからは
アコースティックの心地よい音楽が聴こえてくる。
想像していた通り、素敵なイベントだった。

夜は、ブースの前にテントを張ってそこでキャンプ。
片付けと設置が終わって、一息つくと、
湖からの涼しい風を浴びながらレトルトカレーと
カップラーメンのささやかなディナーを楽しんだ。
その後、隣のブースのNAOTの宮川さんも加わり、
ランタンのぼんやりした灯りのもとで、
お酒やコーヒーとともに、話は尽きることがなく
続く。

そうそう、この感じ。
これこそ、トラベラーズなんだよなあ。

お客様と話したり、あたらしい仲間と出会ったり、 
トラブルも楽しむくらいの心意気で、
新しい旅先へ向かう。
旅は僕らを甘やかさずに試練を与えるけど、
決して裏切らずに、最後には、喜びや感動ともに
次への道筋を教えてくれる。
そんな僕らの旅の原点みたいなものを思い出させて
くれたような、そんなイベントだった。

足を運んでくれた皆様、
新参者の僕らを快く迎えてくれた他のブースの皆様、
そして、栞日の菊地さんはじめ、素敵なイベントを
運営してくれた皆様、ありがとうございます!


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2018年7月17日

ハービー・山口&山口大輝写真展開催中!

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ハービー・山口&山口大輝写真展の搬入の日。
ハービーさんと大輝さんが、
トラベラーズファクトリーの2階にやってくると、
まずは写真をテーブルにずらりと並べてくれた。

クラッシュのジョー・ストラマーをはじめ、
セックス・ピストルズのジョニ・ロットン、
カルチャークラブのボーイ・ジョージ、
ジャパンのデビッド・シルビアン、
エコー&ザ・バニーメンのイアン・マッカロクに
若き日のU2などなど、写真に写っているのは
みんな思春期の頃からずっと憧れ、聴いてきた
ヒーローたちだ。

カルチャークラブは洋楽を聴き始めた中学生の頃、
FMで「君は完璧さ」がガンガンかかっていたし、
ちょうどその頃ジャパンにはまっていた朝日奈くん
という友人がいて、彼の部屋でそのアルバム
「ブリキの太鼓」を何度も聴いた。
朝日奈くんは、ジャパンのベースシスト、
ミック・カーンの真似をして眉毛を剃って学校に来て、
先生に怒られるくらい、このバンドが好きだった。
今でもたまに「ブリキの太鼓」を聴くと、
彼の4畳半の部屋に射し込む夕方の強い日差しと、
彼の部屋に全巻揃っていたあだち充の「タッチ」を
聴きながら読んでいたのを思い出す。ジャパンの
ダークな音楽とは全くそぐわなかったけど。
ちなみに朝日奈くんとは、中学を卒業してからは
成人式の時に一度会ったきりで、それ以来
会っていない。元気かなあ。

エコー&ザ・バニーメンは、高校時代に
密かに好きだった女の子が大好きなバンドで、
彼女に録音してもらったカセットテープを
繰り返し聴いていた。
その女の子とは結局何もなかったけど、
そのうち、そんなことも関係なくお気に入りの
バンドのひとつになった。

ジョー・ストラマーにジョニ・ロットンは、
今更言うまでもなく、自分の価値観を作るのに
大きな影響を受けたアーティストだ。

ハービーさんは、ほんとうに気さくな方で、
「ジョーはさあ......」なんて感じで、
その時のエピソードを昨日のことのように
話してくれる。
僕はもうそれだけで胸がいっぱいになってしまう。

ハービーさんは大学を卒業すると、
写真家を夢見て就職もしないでロンドンへ行き、
まさに全盛期だったパンクムーブメントや
ニューウェイブの始まりに遭遇する。
そこで出会ったミュージシャンたちの写真や
時代の変化の渦中にいたロンドンの人たちを撮影した
写真をきっかけに一人の写真家として大成する。

駅で偶然出会ったジョー・ストラマーに言われた、
「撮りたいものはすべて撮れ、それがパンクだ」
というエピソードもそうだけど、
ハービーさんは、まさにパンクを体現するような形で
写真家になった方だ。

トラベラーズファクトリーの2階で、
ハービーさんは、それらを包み隠さず、
生き生きとした言葉で僕らに伝えてくれた。
ハービーさんが撮るミュージシャンたちの写真には、
みんな温かな優しさを感じるのだけれど、
きっとそんなハービーさんの人柄が、被写体となる
アーティストたちからの信頼と愛情を得ることで、
滲み出てくるのかもしれない。

今回は、ハービーさんのご子息、大輝さんとの
親子展として開催してるのだけど、大輝さんの
写真もまた今のロンドンの市井の人たちへの
温かな視線を感じさせてくれる。

そんな写真がずらりと並び、
トラベラーズファクトリーの2階が旅と音楽を
感じる空間になっています。
8月4日にはトークイベントを開催しますので、
そちらもお楽しみに。

また、今週7月21日・22日は、長野県木崎湖湖畔で
開催するALPS BOOK CAMPに参加します。
こちらはキャンプ場で、本や雑貨、音楽が集まる
素敵なイベントです。お近くの方はぜひ!


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(株)デザインフィルでトラベラーズノートの企画を担当している飯島です。