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旅先のカフェ Samick Cafe / Seoul

 

もう20年くらい前になりますが、

学生時代の冬休みに男3人で韓国に行った時のこと。

 

夕方ソウルに着き、安宿にチェックインすると、

もう街は夜の顔をみせていました。

はじめての街だったこともあり、

浮き足だって、繁華街に向かいました。


まずはお腹を満たそうと入ったのが、

石焼きビビンバのお店。

今では日本でもめずらしくないですが、

当時の私にとっては、初めて食べる味。

その数日後、この店の本店がある全州まで行くほど感動でした。


その後、ぶらぶらと夜のソウルの街を歩いていました。

すると、地元の若い男が話し掛けてきました。

その若者は日本語も英語もほとんどしゃべらず、

身振り手振りで付いてくるように訴えてきました。


海外でのそんなシチュエーションは、

危ない誘いであることが多く、

1人だったら無視していたのですが、

その時は、男3人であったこともあり、

調子にのってついて行くことにしました。


そして、若者が入ろうと指を差したのは、普通のカフェでした。

光るネオンの看板に書かれていたのは、Samick CAFEという文字。

バンドをやっていた僕たちにとっては、なじみのあるロゴでした。


Samickは、韓国の楽器メーカーの名前。

僕らの間では、フェンダーやギブソンのコピーモデルを

作っているメーカーとして知られていました。

当時としては最も安い価格で売られているギターだっため、

初心者が最初の一台として買うことが多い、そんなメーカーでした。


馴染みのある楽器メーカーがやっているカフェ。

そんなカフェがあることなんて知らなかったのに、

そこにたどり着き、さらにそこに連れてきた人が

まったく偶然出会った人。

とても不思議な感じを抱きました。


そのカフェに入ると、コーヒーを飲みながら、

その若い男と話をしました。と言っても、

お互い相手の言葉をほとんど理解できないため、

あまり深い話はできません。

若い男同士の話の常で、韓国の女性と日本の女性は

どう違う?というようなことを話したような気がします。

 


最後、なんとなく流れで彼のお茶代はこちらで

支払ったのですが、そのままバイバイと言って別れました。

もちろんお茶代もごく普通の値段でした。

結局、彼は何の目的で私たちをこのカフェに誘ったのでしょうか?

なんとも不思議な出会いでした。


その後、韓国を歩いていると、

何度か美味しいお店を教えてくれる人に出会いました。

それらのお店は地元の人が多い穴場的な食堂で、

安くて美味しいものが食べられました。


きっと、その若者もそんな穴場のお店を教えてくれる

つもりで、Samick Cafeを教えてくれたのかもしれません。


WBCが始まるということで、韓国のことを思い出しました。

 

 

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