一人旅の醍醐味は、人との出会いのきっかけが
多いことだと思います。
例えば、ずっと前の話ですが、北海道を一人
バイクでツーリングしていた時のこと...
富良野で泊まったのは、丘のふもとにある
レストランが経営する小さなゲストハウスでした。
レストランの2階のロフトのような場所に、
一人ずつ寝るスペースが仕切られただけの安い宿です。
夕食をとるため、2階からレストランに降りると、
その日一人で泊まるのは、私ともう一人だけだった
ため、一つのテーブルで相席となりました。
失礼しますと声をかけてきたのは、同じ年頃の女性。
一人旅の食事の時間が一気に楽しいものになりました。
食事が終わりかけた頃、店主が近くに温泉がある
ことを教えてくれました。話の流れで、一緒に
行こうということになりました。
私はバイクで、その女性は車で旅をしていたので
必然的に彼女の車の助手席に乗せてもらいました。
釧路で小学校の先生をしているということを
少し照れながら教えてくれました。先生という
のは、なかなか気が抜けない仕事なんですよ、
なんてことを話しながら、ドライブを楽しみました。
富良野の来る多くの旅人がそうであるように
どちらも「北の国から」のファン。
温泉の帰りには、新富良野プリンスホテル内の
ニングルテラスに行きました。
夜はライトアップされたログハウスが点在する
とてもお洒落な場所です。
(竹下景子演じる雪子おばさんが働いていた
ローソク屋さんがある場所ですね)
一人旅の途中、思いがけず訪れた楽しいひととき
は、旅をとても印象深いものにしてくれました。
こんな風に文章を書きたいな。
この本を読んで最初に思ったのはそんなことでした。
Cow Books代表で、暮しの手帖の編集長の
松浦弥太郎氏による旅をテーマにした文章を
集めた本です。
この本のなかでの著者は、軽快に淡々と
自由な旅をすることで、様々な出会いを
オープンに受け入れてきます。
旅先で素敵なカフェや本屋さんを見つけたら
まるで近所の行きつけの店のように通ってしまう。
そこでスタッフと交わされるさり気ない触れ合いや
会話を大切にすることで、旅と人生の奥行きが
広がっていくことを教えてくれます。
旅先での人との出会いを大切にしながら、
ひとりぼっちの孤独も尊重する。
素敵な女性、気持ちの通じ合える友人、
尊敬できる人生の先輩達との触れ合い。
そして、ひとり自分と向かい合う時間。
それぞれが良いバランスで、旅を彩っていく。
そんな旅/人生が理想であるのは、誰にとっても
同じだと思います。
18歳の時に、一人でアメリカに旅立って以来、
彼の旅のスタイルは、そこで暮らすように過ごす
ことなのかもしれません。
彼の文章も旅のスタイルと同じように軽快で
オープン。日曜日の午後、オープンカフェで
カフェオレを飲みながら、足を思いっきり
投げ出して読むのにうってつけの本です。
ちなみに冒頭の話、その後何事もなく別れました。
そんな一瞬のときめきもまた、一人旅ならではの楽しみ。
最近はそんなこともなくなりましたが...
コメント (4)
はじめまして。
トラベラーズノートの購入を検討し始めた頃から、ほぼ毎日拝見させていただいています。
僭越ながら、文章の端々に自分との共通点を発見しては、ひとりニタニタ悦に入っています。
今日の記事が面白かったので、ついに投稿に踏み切ってしまいました。
これからも楽しみにしています。
投稿者: Kaz | 2009年06月30日 23:20
日時: 2009年06月30日 23:20
Kazさま
こちらこそ、はじめまして!
いつもご覧いただきありがとうございます。
また、Kazさんのブログでトラベラーズノートご紹介いただきありがとうございます。
読ませていただき、私も同じ共通点のようなものを感じてしまいました。書斎いいですね〜。
これからもよろしくお願いします。
投稿者: iijima | 2009年07月02日 01:13
日時: 2009年07月02日 01:13
タイトルからして面白そうな本ですね。早速手に入れて読んでみようと思います。
投稿者: Hide | 2009年07月02日 23:14
日時: 2009年07月02日 23:14
Hideさん、こんばんは。
ぜひ、読んでみてください。
アメリカが好きなHideさんなら楽しめると思います。
投稿者: iijima | 2009年07月03日 01:45
日時: 2009年07月03日 01:45