20年前、はじめて乗った寝台列車はインドの
ニューデリーからバラナシ行きの2等寝台でした。
やっとの思いで切符を購入し、電車に乗り込むと
自分の座席にはすでに別の人が座っています。
切符を見せて、そこを代わってもらうように
言うと、立たずに席を詰めて、なんとか私たちが
座ることができるスペースを開けました。
2人掛けの席に4人がぎゅうぎゅうになって
座っていますが、席はきっと2人ぶんのはず。
でも、どんどん人が乗り込んで、車内は満員
電車のような混み具合になってきました。
なんとか切符に明記された窓際の席を確保すると
空気を入れ替えようと窓を開けました。
すると、物乞いの指のない手のひらが窓の外
から差し出されてきました。思わずぎょっとなり、
目を逸らして窓を閉めてしまいました。
そして、電車はゆっくりと駅を出発しました。
電車が動きだしても、車内は落ち着いた様子
を見せてくれません。
横では噛みタバコを噛んでいる男が、何度も
私たちの前に体を突き出し、窓の外にタバコの
カスを吐き出しています。
前の席の男は、何かの豆をむしりながら食べて
そのカスを私たちの足の前に投げ捨てます。
一度行ったトイレは、ドアを開けた途端に
目を背けたくなってしまうような状態で、
二度と入りたくない。
夜になると、乗務員が席を倒してくれて、
横になることができましたが、寝ている間も
人のベッドの端っこに腰をかけている男の背中が
あたってゆっくり眠ることができませんでした。
それでも朝になって明るくなると、清々しい気分
になります。駅で売っていたカレー味のジャガイモ
を買って食べたりして、電車の旅を楽しむ余裕が
出てきました。
人混みの車内をぬってチャイ売りがやってきます。
甘いミルクティーは、素焼きのカップに入っていて
飲み終わると、窓の外へみんな投げ捨てます。
するとパリンといい音が鳴って割れます。
そのまま土に帰るので、環境にも優しいシステム。
私たちも面白がって、外に投げ捨てみました。
朝の車窓の風景もインドならでは。
村を走っていると、線路の脇で電車側にむかって
しゃがんでいる男を何人も見る事ができます。
実は、これは朝のトイレタイム。思わず目が
あってしまい慌てて目を逸らしました。
さらに極めつけだったのが、窓を開けて外を
眺めていたら、子供たちが私たちにむかって水
をかけてきたこと。
駅に近付き電車がゆっくりになると、子供が
楽しそうにバケツやホースを私たちにむけて、
水をかけます。さらにひどいのは、水風船に
色のついた粉をまぜた水をいれたものを投げたり、
牛のふんを投げてきたりします。
暑いのに、慌てて窓を閉めなくてはなりません。
これは、ちょうどその時期にインドの水かけ祭り
ホーリーが近づいていたためだと後に分かりました。
その後、何度か寝台列車に乗りましたが、
この最初のインドの思い出が一番鮮烈な印象と
ともに、記憶に刻まれています。
先週のインドでの列車衝突事故のニュースを
見て、そんなことを思い出しました。
きっと、事故のあった列車の中でも同じような
光景が繰り広げられていたのでしょうね。
事故で亡くなった方のご冥福をお祈りします。
(写真はインドではなくタイで撮影したものです)
コメント (3)
夫が今飯嶋さんと同じように、インドで列車に乗り旅をしています。安全な旅になるように、毎日願っています。
投稿者: SAKURA | 2010年07月27日 08:31
日時: 2010年07月27日 08:31
SAKURAさま、こんにちは。
待ってる身としては、事故があったりするとその場所ではないと分かっていても心配ですよね。無事帰ってくるのを願ってます。
あ〜でもインドの鉄道の旅、うらやましいなあ。
投稿者: iijima | 2010年07月29日 08:19
日時: 2010年07月29日 08:19
GaDsAhU http://marching-season.net/ Ambien
投稿者: Ambien | 2010年09月08日 08:28
日時: 2010年09月08日 08:28