”1989年、この年、自粛ムードのなか年号が
昭和から平成に変わった。ドイツでは長年東西
を分けていたベルリンの壁が崩壊した。
アメリカではニルヴァーナが、イギリスでは
ストーンローゼズが、それぞれデビューアルバム
を発表し、後の音楽シーンやユースカルチャーに
大きな影響を与えるための一歩を踏み出した。
日本では深夜のテレビ番組、イカすバンド天国が
始まり、数々のアマチュアバンドをメジャー化
させていった。
大学生だった僕らは、授業にはあまり行かず、
薄暗いスタジオにこもってバンド仲間と誰に
聴いてもらうあてもない青臭い歌を作っていた。
陽のあたる場所を歩く学生たちは、ユーロビート
とテニスと合コンに夢中で間もなく終わるバブル
の末期を謳歌していた。
押し寄せてくる閉塞感と憂鬱な気分を振り払う
ため、なぜか僕は、突然インドを旅することを
思い立った。”
一昨日書いたの村上龍氏の「69」のオマージュ
として、その20年後、1989年のことを自分自身
の記憶とともに書いてみました。
頭に浮かんだことを実際に書き留めてみると、
その時代の空気感が蘇ってきます。
あの時代は今より良かったとか、またあの頃に
戻りたいなんて思わないけど、あの時の自分が
今の自分を作っているんだなとは思います。