個人的な所用で仙台に行ってきました。
あの震災から3ヶ月。
満員の新幹線を降りて外を出ると、仙台駅前の
様子は、震災前の賑わいを取り戻しているかの
ように見えます。
街のスーパーマーケットには物が溢れ、
ガソリンも並ばずに買えるようになっています。
街の所々に見える古い日本家屋の瓦屋根に張られた
緊急処置のための青いビニールシートや崩れた壁の
跡が地震の傷跡を感じさせるくらいです。
あの津波がなければ、その程度で済んだのかも
しれません。
でも、海の近くに行くと、まったく違う風景が
そこにありました。
かつて何度も訪れたその場所は、瓦礫が散乱する
荒涼とした荒地に変わっていました。
家並は土台を残してすべてなくなり、その上には
バラバラになった柱やブロック塀の欠片、タイヤ
や鉄パイプなどが散乱しています。
さらにどこかの家から流れてきた、トロフィーや
ぬいぐるみ、本やDVDのパッケージなどが砂に
まみれて転がっています。
かつてそこに住んでいた人々の財産も思い出の
記録も、すべてが流されてしまったのです。
ぺしゃんこなってひっくり返っている車や
なぎ倒された電柱もまだそのまま。
道路だけは撤去作業のために物が片付けられて
いましたが、他は被害の凄まじさにどこから手を
付けていけばいいのか分からないといった状況に
見えます。それでも、震災当初から比べると、
たいぶ片付けられているそうです。
ただ立ちすくみ呆然とするのみです。
震災の時の話を聞くと、まさに九死に一生を得た
という感じで、ぎりぎりのところでなんとか
助かったことが分かります。そして、代々
受け継いできた家とそこでの暮らしを失い、
今は狭いアパートで不便な生活を余儀なくして
います。
津波の被害を受けていない場所を歩いていると
あまり気がつきませんが、同じような経験を
している人はたくさんいます。
まだ自分の頭のなかでもうまく整理ができず、
ノートも空白のままですが、これがたった一日
の滞在で見てきた今の仙台の一部の風景です。