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手紙の達人コラム 郵便って、いつからあるの? -みんなの郵便文化史―

紙とは切っても切り離せないのが、郵便。
あらためて考えてみると、たった50円・80円の切手を貼ってポストに投函するだけで、数日後にはもう相手の元に届けてもらえるのです。しかも、日本全国どこへでも。
郵便とは、すばらしく「わたしたち思い」のサービスだと思いませんか。

ちょうど今月/2012年10月1日、郵便事業株式会社と郵便局株式会社が統合し、日本郵便株式会社が誕生しました。
ここでは日本の郵便制度、そのはじまりの一端をたどってみましょう。

近代日本における郵便の創業者は・・・?

近代日本の郵便制度は、1871年(明治4年)3月1日(新暦4月20日)、東京-大阪間で開始されました。
これは前島密(まえじま ひそか)という人物の発議によるものでした。
前島密は1835年(天保6年)、越後国の豪農の二男として生まれました。
若き日の前島は医者になることを夢見て江戸に出てきましたが、ペリー提督の率いる黒船来航をきっかけに、国防や国づくりに興味を抱くようになります。
幕末の時代、前島は諸国を旅しながら軍事や英語、数学などありとあらゆる知識を吸収していきました。

そうした旅の中で、故郷の母を思い、江戸の知人に便りを送ろうと思ってもその方法がありません。町飛脚はありましたが、江戸から越後、また九州から江戸などにはそう簡単に届くものではありませんでした。
通信制度の不備を身をもって経験した前島は、明治維新後、世界の郵便システムを学び、この事業の「長」として熱心に事業の育成にあたり、現代につづく郵便制度の基礎を築きました。「郵便」「切手」「葉書」はいずれも前島が定めた用語です。

なお、前島密の功績は郵便のほかに江戸遷都、国字の改良、海運、新聞、電話、鉄道、教育、保険など実に多岐にわたるといいますから、なんともすごい人だったのですね。
※写真は2007年に発売された「民営会社発足記念」切手です。

真っ赤なポストはいつ誕生した?

日本で最初に真っ赤なポストが誕生したのは1901年(明治34年)10月のこと。場所は東京・日本橋でした。
当時のポストは黒色で四角い木製でしたが、このときに赤色、鉄製、円筒形になりました。なぜ赤になったのかというと、街中で目立ちやすいというのが、その理由のようです。
もっとも、創業時から郵便車両(明治時代は馬車や人車でした)は赤で、郵便外務員(現在の郵便配達員)の制服も襟が赤、袖とズボンの両サイドに赤いラインが入っていたといいます。
郵便マークも赤ですから、郵便と赤は創業時から縁が深い色だったのでしょう。

さらに、円筒型ポストから現在の四角型ポストへの置き換えがすすんだ理由に、ポストの中にたまった郵便物を収集する際、円筒型ポストは小さな取出し口の中 に手を伸ばして中の郵便物をかき出す手間がかかるのに対し、四角型ポストは中に収集袋を吊るし、それを交換するだけでよいことがあげられます。
出される郵便物の量が増えるにしたがって、だんだんと利便性が追求されるようになったのですね。

※写真の切手は2011年に発売された「切手趣味週間・郵便創業百四十周年」切手です。
浮世絵(郵便ノ使 音吉・豊原国周画)の人物の制服も、袖に赤いラインが入っていますね。

参考文献/『みんなの郵便文化史 近代日本を育てた情報伝達システム』小林正義著、株式会社にじゅうに刊

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