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僕らが欲しかった万年筆

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僕にとっての万年筆との出会いは、中学生の
入学祝いで両親からもらったのが最初だった。
当時はまだそんな習慣がぎりぎり残っていて、
万年筆も腕時計や革靴みたいに大人になるための
通過儀礼のような道具のひとつで、
入学や卒業祝いにあげるモノの定番だった。

手に入れると、早速カートリッジインクを
差し込んだり、紙にインクを垂らしたりして、
ちょっと大人になった気分でワクワクしながら
その新しい道具を使ってみた。
だけど、中学生にとって万年筆が必要なシーンは
ほとんどなく、いつからか引き出しの奥に
しまわれて、その存在を忘れるとともにどこかに
なくなってしまった。

その後、万年筆をまた使ってみようと思ったのは
ちょうど10年前のトラベラーズノート発売時。
そのアナログな質感に万年筆が似合うと思って
土橋さんがすすめてくれたラミーのアルスターを
手に入れた。
それからは、お気に入りのデザインを見つけると
何本か購入し使っていたんだけど、どれも安価な
ものばかりでずっと使い続けるまでには至らず、
それほど熱心な万年筆ユーザーにはなれなかった。
ただ、手紙やお礼状などを書く際には、やっぱり
ちゃんとした万年筆で書きたいなと思い、数年前、
思い切ってペリカンのスーベレーンを購入。
書き味はもちろん、手にした時の存在感も
素晴らしくて、手紙などを書く時のためにいつも
ペンケースに忍ばせている。
だけどトラベラーズノートのペンホルダーに付けて
ふと思い付いたことを書き留めるには、ちょっと
大げさ過ぎるような気がした。

3月、トラベラーズノートの仲間、
ブラスプロダクトに万年筆が登場する。
トラベラーズノートにしっくりくる万年筆が
ずっと欲しかった僕らにとって、2010年に
ブラスプロダクトをリリースして以来、万年筆を
そのラインアップに加えることは念願だった。

トラベラーズノートのペンホルダーにざっくりと
差し込んだり、ポケットにそのまま放り込んだり
して、いつでもどこでも気軽に持ち歩き使える。
ちょっとした傷はあまり気にならず、むしろ
それが味と思えるような、タフでガシガシと使える、
使い勝手の良い職人の道具のような佇まい。
高級品ではなく、かといって壊れやすい安物でもない、
シンプルだけど丁寧に作られた上質な日用品のような
使い心地。
毎日使うことで愛着がより深まり、人生の旅の相棒
として永く使い続けたくなる。
目指したのは、そんな万年筆だ。

だけど、それは簡単なことではなく、構想から
形になるまでずいぶんと時間が経ってしまった。
それを可能してくれたのは、100年以上前からペンを
作り続けている日本のある工場との出会いだった。
職人や技術者たちがコンマ単位で調整した精密機械の
ようなパーツを設計からサンプル作成を何度も
繰り返してくれて、やっと形になった。
手にした時の質感、書き味、キャップが閉まる時の
カチっと鳴る音、そして無垢の真鍮の佇まい。
最終サンプルができた時には、僕らがずっと欲しかった
僕らにとっての理想的な万年筆が生まれたのを実感する
ことができた。
僕はその最終サンプルを2週間ほど使っているけど、
とても気に入っている。
真鍮の色がいい感じに味が出てきて、書くことが
また少し楽しくなったような気がする。

それぞれの仕事場や静かな書斎のデスクはもちろん、
空港のラウンジや長距離電車の中、旅先のカフェで、
さらにアウトドアのキャンプサイトや、安宿のベッド
の上でも、ふと何か思い付き、書き留めるのに
使ってほしい、そんな万年筆です。
あと1ヶ月と少しで店頭にも並ぶと思いますので、
ぜひ、手にとってみてください。


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コメント (8)

136:

やっと万年筆出るんですね!
mbを持ち歩くのはちと不安(?)。トラベラーズのならいいのか?いや、トラベラーズだからこそ!
シンプルでかっこいいです!

日付が2017に訂正されていて安心しました。

kaz:

待ってました!!
3月が楽しみです。

せり:

素敵なプロダクトをありがとう!
僕のkawecoブラスペンの仲間たちに加えます。
ほんとうに楽しみです(*´꒳`*)

Hide:

普段万年筆を使っている者としてはこの万年筆とても楽しみです(笑)。
某海外ブランドのブラスの万年筆の購入を検討していましたが、
先ずこちらを使ってみようと思います。

iijima :

136さん、kazさん、せりさん、Hodeさん、嬉しいお言葉ありがとうございます。きっと皆様に気に入っていただけると信じています。ぜひ、よろしくお願いします!

Tom:

こちらの万年筆の購入方法は どの様にしたらよいのでしょうか?

Tom:

こちらの万年筆の購入方法は どの様にしたらよいのですか?

Coati:

コンバータが使えないのが残念です。
好きな色を使いたい。

ペン先が保守部品として別売されているのは嬉しいですね。

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(株)デザインフィルでトラベラーズノートの企画を担当している飯島です。