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家で心の旅を

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新しいブラスペンが発売された最初の週末、
中目黒、東京駅、成田空港のすべての
トラベラーズファクトリーすべての実店舗が
揃って休みになった。
発売に至るまでの数々の苦労を思うと、
なんともやりきれない気持ちになるけれど、
こればっかりはしょうがないですね。

1周年を迎え、トラベラーズとの新しい
コラボレーションアイテムを発売したばかりの
中目黒のスターバックスリザーブロースタリーは、
人が集まることを避けるため、
目黒川の桜のシーズンにあわせて先週から
1週間の休業している。
あの場所が最も輝き、魅力が増す時に、
それ故に休業するというのはきっと重く辛い
選択だったんだろうな。

久しぶりにアメリカのLAで暮らす仲間と
電話で話をしたら、LAはもっと深刻なようで、
食糧の買い出しや通院以外の外出ができない中、
外からは救急車のサイレンの音が頻繁に聞こえ、
ウィルスの脅威が身近に迫っているの実感する
とのこと。

うちの会社でも在宅勤務が基本となり、
本社オフィスが閑散とするなかで、
ほんとうに予定通りオープンできるのか、
仮にオープンできたとしてもお客さんが
来てくれるのか不安を抱えながら、
僕らはトラベラーズファクトリー京都の
オープンに向けた準備を忙しく進めている。
だけど今は、不安を抱えながらも、
やるべき仕事があって、そこに向き合えるのは
ありがたいことかもしれないな。
こんな時だからと言って手を抜いたものを作る
ことなんかできないし、逆にこんな時だからこそ、
みんなの心が躍るような場所にしたいと思う。

そんな中、会社の経理&IT担当のW氏が
大きな袋を抱えてオフィスにやってきた。
音楽マニアでもある彼に、
「トラベラーズファクトリー京都に飾りたいから、
いらないレコードがあれば持ってきてよ」
と言っていたのだ。
重みで破れかけていた手提げ袋からレコードを
取り出し、まず目に入ったのは、僕も大好きな
ソフトロックの超名盤、ミレミアムのビギン。
同じくソフトロックの名盤と名高い
ソルト・ウォーター・タフィーもある。さらに
ロバート・ジョンソン、チャーリー・パットン
などのブルースに、ソウル・R&B、フォーク、
サイケなど、名前も知らないミュージシャンの
アルバムまでたくさんあった。
「これは貴重盤ですよ」と嬉々としながら
一枚一枚説明してくれる彼の話を聞きながら、
いらないレコードなんかではなく、彼なりに
トラベラーズファクトリー京都に飾るのに
ふさわしいと思うレコードを厳選して持って
きてくれたことが分かった。

外出自粛要請の東京の日曜日は、
満開の桜に雪が降るという珍しい1日。
僕は家にこもって、W氏が選んでくれた
アルバムを聴いて過ごした。

この日、多くの人が旅に出ることはもちろん、
外に出て誰かと会うこともできずに、
家で過ごしていたんだろうな。
そんな日はこれからも多くなるのかもしれない。
家にいて、ネットやテレビを見ていると、
不安を煽られ、心がざわついていくから、
本を読んだり、音楽を聴いたり、映画を見たり
する方がいい。
こんな時だからこそ、本棚の奥にしまってある
ような昔読んだ本を読み返してみたり、
古いレコードを聴いてみるのもいい。
そしてノートに向かう。
旅の思い出を振り返ってノートに記すように、
心に残ったフレーズを書き留めたり、
ジャケットを絵に描いてみたりすると
不思議に心が落ち着いてくる。
本や音楽、映画は、僕らを心の旅へと誘う。
どこかへ移動するような旅はできなくても、
想像の中で旅をすることはできる。
こんな時だからこそ、旅するように毎日を
過ごしたい。
トラベラーズノートに向かいながら、
そんなことを思った。


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コメント (2)

お、ミレニウム! いいですよね。
昔、フリッパーズ・ギターのラジオ番組で3曲め「I just want to be your friend」がかかって、『なんて素敵な曲なんだ!」とアルバムを買いました。インターネットもまだない時代に、グループ名と曲名だけでよくたどり着いたなあ。

ネットを見ているとついつい不安を煽りがちな記事に目が吸い寄せられてしまい、感情を余計にざわつかせてしまいます。ほんとにこんなときだからこそ、大好きな音楽や本や映画で心を穏やかに保つことが大切だと思います。そんなわけで今日は一日ザ・キンクス三昧です♪

京都が無事にオープンし、みなさんが用心しつつも楽しいひと時を過ごすために集まることを祈ってます。

iijima:

Rocketman3さん、ありがとうございます。
キンクス三昧、いいですね。私も大好きです。
そういえば『夏と少年の短篇』読みました。こんな時の心をざわつきを忘れさせてくれる素敵な本でした。

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(株)デザインフィルでトラベラーズノートの企画を担当している飯島です。