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手紙ごころ、日々のいろ 第10回 読み上げなくても、感謝の手紙

「6月の花嫁は幸福になる」という欧米の言い伝えにならい、
日本でもジューンブライドは女性の憧れというイメージが定着していますね。

昨今では、花嫁の数だけさまざまなかたちの婚礼があるのだと思いますが、
大勢のゲストを招いての披露宴では、恒例のイベントがいくつか思い浮かびます。

そのなかの一つが、花嫁から両親への感謝の手紙。
昭和の時代までの結婚披露宴では、そのような風習はなかったようで、
二十数年前から徐々に広まったのではないかと言われています。

マイクの前で手紙を読み上げるのは、言うなれば演出の一つ。
身内に宛てた手紙とはいえ、招待客全員が聞くわけですから、内容や長さを慎重に考え、育ててくれた感謝などを述べるのが一般的でしょう。
文例も多く紹介されていますが、おおむね、便箋1〜2枚の長さがふさわしいようです。
思い出のエピソードはとくに印象的なものを1つ盛り込めば十分といったところでしょうか。

ところが、手紙を書くにあたり何度も家族との思い出を振り返り、思うままに書きだしてみると、あれもこれもと記憶が溢れてしまって披露宴で読むにはやや長すぎるボリュームになってしまうかもしれません。
そんな伝えきれないありのままの思いが詰まった感謝の言葉を、受け取った人だけが黙読する「読み上げることのない手紙」として贈ってみてはいかがでしょうか。

形式の決まりも、必ず書かなければいけない内容も、書いてはいけない内容もありませんし、とくに読み聞かせるまとまりのある文面でなくてもいいのです。
どんなに長文になっても構わないので、自分と家族だけが知っている子どもの頃からの思い出を振り返ってつらつらと書いてみても、楽しい手紙になりそうですね。

渡すのは式の前後だったり、いろいろな婚礼の行事が一段落した後日でも。
自分が落ち着いて書けるタイミングでいいと思います。

手紙は、口にできない気持ちを伝えることのできるもの。
どんな婚礼を選んだ花嫁さんも、結婚という節目に思いの詰まった手紙を綴ってみてはいかがでしょうか。

文/ 黒澤 彩

 

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