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手紙ごころ、日々のいろ

手紙ごころ、日々のいろ 第12回 「封をしましたよ、の印」

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大事な文書などが送られてくると、封筒のとじ目に「緘(かん)」という判が押されていますね。
「緘」は、とじること/とじ目 の意味。
きちんと封がされている目印として、形式的に押されているものです。

この封緘の印は、中国の「封泥(ふうでい)」に由来します。
古代の中国では、大切なものを封緘するとき、紐で縛ってから結び目を粘土で固め、
そこに中身や送り主を押印していました。
紐を解くには封泥を割らなければならないので、封泥は未開封の証拠となるわけです。

同じように西洋にも、「封蝋(ふうろう)(シーリングワックス)」で封をする伝統があります。
溶かした蝋を封筒のとじ目に垂らして熱いうちに印を押したもので、
書簡だけではなくボトルの封や、署名の際の押印にも使われてきました。
自分で簡単に封蝋できるキットも販売されているので、カードやタグの装飾として楽しむこともできます。

古今東西、どの封緘方法も、相手に中身を無事届けるための工夫から生まれたもの。
重要書類に使う「緘」の文字も、もっと簡単に「〆」と書く習慣も、その名残なのです。

でも、たいていの手紙は、そんなに堅苦しいものではありません。
とくに何の印もなくてもいいのかもしれませんが、
せっかく封書を送るなら、封緘にもちょっとこだわってみませんか。
たとえば、「封」の文字などをデザインしたスタンプもありますし、
女性なら同じ意味合いで使える封字「蕾(つぼみ)」を書くのも素敵です。

友人や家族への気軽な便りなら、シールで飾ってもいいですね。
封緘用の可愛いシールや、切手とシールがセットになったシートもありますが、
さらに凝るなら、好きなモチーフのシールを組み合わせて季節感やメッセージなどの意味を込めても。
受け取った人がそれに気づいたら、手紙を開く前から嬉しさが倍増するはずです。

「封をしましたよ」という印一つとっても、オリジナリティを出すアイデアはさまざま。
和封筒か洋封筒か、誰に宛てたどんな手紙なのか……、
あれこれ考えながら封筒のとじ目をデザインしてみれば、
それもまた楽しい手紙遊びになるのではないでしょうか。

文/ 黒澤 彩

 

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