雑誌「ぴあ」がついに廃刊になりました。
インターネットや携帯、スマートフォンの普及で
情報誌としての必要性がなくなってしまったのが
廃刊の理由のようですが、かつてお世話になった
雑誌がなくなるのはちょっと寂しいです。
映画に行くときは、必ず「ぴあ」で時間を
チェックしていたし、ミニシアターやマイナーな
ライブハウスの地図やタイムテーブルもきちんと
掲載されていて、インターネットが普及する前は
とても貴重な情報源でした。
バンドをやっていた学生時代、下北沢にある
ライブハウス「屋根裏」でライブをやることが
決まると、わくわくしながら「ぴあ」を買いに
行きました。スケジュール欄に、出演バンド名が
掲載されるのです。
小さな文字ですが、自分たちのバンド名が
印刷されているのを見て、とても感動したのを
覚えています。
「ぴあ」はマス雑誌でありながらメジャーとか
マイナーに関わらず、少数の人たちにしか必要が
ない情報もきちんと掲載していて、その姿勢が
革新的でした。
インターネットの普及で、もっと幅広く簡単に
ニッチな情報を発信できるようになりましたが、
素人のバンドがはじめて「ぴあ」で自分たちの
名前を見たときのような感動はないんだろうな、
と思います。
情報の検索性や量はデジタルの方が圧倒的に
便利ですが、情報に向かう時の質感や感覚には、
アナログにしかできない表現がたくさんあります。
例えば、ノートに向かい合って紙の触感や匂いを
感じながら何かを書くこともアナログならではの
味わい。
さらに、アナログにアウトプットされた情報は、
時代とともに変化していきます。黄ばんだ雑誌や
ノート、色あせた写真を見て、その時代の移り
変わりを感じることは、デジタルにはできません。
PCの中に記録された画像は、何十年たっても
何も変わらないけれど、アナログの写真は、
空気、湿気や光、匂い、触ったときの手の脂、
環境によって変化し、あらたな情報がそこに
加わっていきます。
人間の記憶と同じように、時を経るごとに
変化していくのです。
もちろん、それは欠点でもあるのですが、
そんなアナログの特徴が最近とても愛おしく
感じたりします。
写真は、ブックフェアで手に入れた60年代に
製作された地図や雑誌。紙の質感、活字や
印刷の風合いがその時代の息づかいを感じ
させてくれます。
コメント (4)
昔、下北沢は私のような田舎者には居心地のいい街でしたが、ずいぶん小じゃれたところになってしまいましたね。
投稿者: 多田野 乙 | 2011年08月01日 23:49
日時: 2011年08月01日 23:49
背表紙が丸かった頃のぴあは、紙が独特の匂いがしましたね。
懐かしいなあ(笑)。
ぴあの使い方って、今のインターネットの使い方と一緒でしたね。
トラベラーズノートと相性の良かった雑誌だった気がします。
投稿者: Hide | 2011年08月02日 06:05
日時: 2011年08月02日 06:05
多田野さんへ、こんばんは。
私が学生の頃は、すでに下北沢や高円寺は今もロックやカウンターカルチャーの匂いがする街でした。最近はあまり足を運ぶことも少なくなりましたが・・・。
Hideさんへ
確かに、ネットが普及するまえのぴあ全盛時代にトラベラーズノートがあれば、かなり相性がよかったかもしれませんね。
ぱらぱらめくって何を見ようか考える時間も良かったような気がします。
投稿者: iijima | 2011年08月03日 02:11
日時: 2011年08月03日 02:11
うーん、年がばれる…
私の知っていた下北沢も、カウンターカルチャーの匂いがしないことはなかったのですが、あんまりロックぽくは感じなかったかな。
SF作家とか、カルト的な漫画家とかが住んでいる街でした。80年代の半ばのことです。
投稿者: 多田野 乙 | 2011年08月04日 01:12
日時: 2011年08月04日 01:12