« 名前のこと | メイン | コーヒーと日本酒 »

トラベラーズブレンドとマンデリン

20190128bb.jpg


コーヒーの袋をハサミで切って開けると、
芳しい香りが目の前に広がった。
「うん、そうそう、この香りだ」

毎年この季節になると、
トラベラーズファクトリーでは、
いつものトラベラーズブレンドに加えて
8種類の豆をアアルトコーヒーから送ってもらい
販売している。
その中から僕はいつもマンデリンを買う。

袋の中の豆は深煎りらしく黒く艶がでている。
コーヒースプーンですくうとミルに入れて
ハンドルを回して挽いた。
フィルターに粉になったコーヒーを入れると
香りはさらに広がってくる。
フィルターの中心にお湯を少しだけ注ぐと、
粉は小さな泡を立てながら膨らんだ。
少し待って蒸らしてから、膨らんだ部分を
崩さないよう少しずつお湯を注いでいく。
庄野さんの言う、キープオンハンバーグだ。
そうやって、丁寧に淹れたコーヒーをまずは
そのまま口にいれる。
マンデリンの苦みとコクのを確かめると、
ミルクと砂糖を入れる。
すると、コーヒー本来の甘みがより際立ち、
やさしいコクが口の中に広がっていく。

「やっぱり美味しいなあ」
その味をゆっくり噛みしめるようにびちびと
味わって飲む。

庄野さんの深煎りマンデリンの味をはじめて
知ったのは、トラベラーズファクトリーで
開催したコーヒー教室だった。
コーヒーをおいしく淹れるために大事なことは
様々な種類があるコーヒー豆の中で、
自分が好きな味を見つけることだと言い、
庄野さんはこの日いくつかの豆でコーヒーを淹れ、
飲み比べる機会を作ってくれた。
その時、この深煎りのマンデリンに出合った。

すっきりした味わいのコロンビア、
くせがなくほどよい苦味のブラジル、
さりげない酸味を感じるグァテマラなど、
どれも美味しいなと思いながら味わっていた
のだけれど、マンデリンを口にした時は、
他とはまったく違って、ずっと探していた
理想の味が見つかったような気分になった。

ちょっと例えが悪いかもしれないけど、
様々なタイプの女の子が何人かいて、
みんな感じの良くて美人なんだけど、その中で
ひとりだけ美人だとかそういうことを超越して、
目と目があっただけでビビっと感じて、
一目惚れしてしまう。そんな感じだった。
うーん、やっぱり例えがよくないですね。
とにかくはじめて飲んだのに、
懐かしさに包まれて、ずっと前から好きだった
ような気分になってしまったのだ。

ご存知のように、トラベラーズファクトリーでは
トラベラーズブレンドをハウスブレンドのように
販売し、お出ししている。
このコーヒーは、庄野さんがトラベラーズノート
をイメージして焙煎してブレンドしてくれている
オリジナルのコーヒーだ。
中深煎りの豆を中心とした優しくバランスのとれた
味が特徴で、トラベラーズファクトリーには
ぴったりの最高のコーヒーだと思っている。
くせがなくほどよい苦味で砂糖やミルクなしでも
すっきり美味しいし、
酸味もなくほのかなコーヒーの甘みがあるから、
砂糖とミルクを入れてもしっとり美味しく飲める。
バランスがいいのが特徴で、僕も普段は、
よくトラベラーズブレンドを飲んでいるし、
好きな味だ。

マンデリンは、それとは違って、ちょっとした
くせのあって、きっと好きな人と苦手な人がいる、
少しパーソナルな好みにあったコーヒーなの
かもしれない。
僕は、そのまま飲むには苦味が強すぎるので
砂糖とミルクを入れて飲んでいる。

例えるなら僕にとってトラベラーズブレンドは、
毎日食べるご飯とお味噌汁みたいな存在で、
マンデリンは特別の日に行くレストランの
ディナーみたいなものかもしれない。

トラベラーズファクトリーでコーヒー月間を
迎えるこの季節にだけ、庄野さんが焙煎する
マンデリンを手に入れて飲む。
できるだけ最初に出会った時の感動を忘れたく
ないから、その味に慣れないすぎないように
年に一度だけ飲む。
そんなコーヒーがあるのもけっこう楽しい。

今週末2月2日は、庄野さんが中目黒にやってきて
くれてトラベラーズファクトリーでカフェイベントを
開催します。
今回は庄野さんのお声がけにより、
吉祥寺にある日本酒と料理のお店「にほん酒や」
の高谷さんとのコラボレーションカフェです。
にほん酒や高谷さん厳選の日本酒とおでん、
そして庄野さんによるコーヒーと14gのパンや
お菓子がいただける、オリジナリティ満載の
スペシャルなカフェです。
とっておきのコーヒーや日本酒に出会える
チャンスです。ぜひ遊びにきてください。


20190128a.jpg

コメントを投稿

2019年2月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    

アーカイブ

店長のプロフィール

(株)デザインフィルでトラベラーズノートの企画を担当している飯島です。